朝6時に起きホテルをチェックアウトし、集合場所のMPツアーの前へ向かう。まだ外は暗い。
今日はここから、バスでタイ側の国境の街、アランヤプラテートへ向かい、カンボジアのポイペットで入国する。その後、乗用車でアンコール遺跡群の近くの街、シェムリアプへ向かう。到着は夜。上手く行けば7時とかには着くらしい。どちらにしろ一日移動である。
タイから陸路でカンボジアへ
集合場所で待っていると、パラパラと今回のメンバーが集まりだした。
MPツアー企画の日本語ガイドのつく物なので、やっぱりみんな日本人である。
SN(男) |
: |
豪州でのワーホリ経験有りで、英語が達者。このツアー終了後、タイのチェンマイに観光の予定。 |
KNM(男) |
: |
会社を辞めて念願の世界旅行(主にインド)に出発中。
インドに行く前に、このカンボジア観光をして、タイに戻り、その後インドに向かう予定。
株取引をやりながら資金を稼いでいるので、PC所持の上、なにやらいざというときの海外でのダイアルアップの準備までしてある、モバイラー。 |
KN(女) |
: |
タイ入りしたが、このツアーでカンボジアの観光をして、このツアーの観光後は、タイまでの帰宅を自前で飛行機を使い、その後すぐ日本に帰国予定。 |
MI(女) & UN(男) |
: |
カップル1組だと思っていたのだが、後で聞くとカップルではなかった。
タイ南部の何かのパーティーで知り合って、そのまま旅行をしているが、別段恋愛関係とかではないらしいが、傍目には完全なカップル。このツアーの3泊4日は長いので、アンコールワットを観た後、1泊分は仮病を使って早めに帰る予定。 |
あと、俺の合計6名である。
こうなると部屋割りは男女混合なのだろうか?と思ったのだが、カップルは1組で1部屋。 女性1人は1人で1部屋。 男性3人は3人で一部屋らしい。
俺がこのツアーを申し込んだ時の説明では、3人で1部屋が基本。もし人数が3人に満たない場合は、少し追加料金を払う必要があるか、キャンセルになるとの説明を受けたのだのだが、どうやらカップルも2人で1部屋、KNも1人で1部屋占有できるがそのままの料金であるらしい。さすがMPツアー。いい加減である。別に俺等は損してないが、なんか損している気分である。
MPツアーのメンバーはこの6人であるが、カンボジアまでの移動は余所のツアーのメンバーと混合。まずはこのミニバスでアランヤプラテートへ向かう。
—
バスに揺られて数時間。バスの移動も案外苦もなく、昼頃に国境近くの街、アランヤプラテートの近くに到着。
俺はカンボジアのビザを先に取得していたが、まだのビザを持っていない人は、ここで取得することに成っている。ツアー申し込み時にビザをどうするか選択しているので、申し込んであれば申込書を書いた後はツアーの人がやってくれるので待つだけである。
ただ、問題はビザの値段だ。ビザの値段は1000Bの筈だが、皆1200B取られていた。
先日MPツアーでは
「先日ツアーに参加した人に、国境での支払が1000Bと聞いていたのに、1100B払わされたと聞いた。最近値上がりしたらしい。」
とか言っていたのだが、今日は1200Bである。
どうも、このカンボジアまでの移動の手配は、ツアーのスタッフではなく、現地の人を雇って任せっきりのようなので、コレは仲介をしている人が、ツアー会社にも内緒で勝手にマージンを取っていると思われるな。ここまで来て、「じゃあ要らない」とか、「自分で手続きに行く」とか言い辛いので、足元を見ているのだろう。
ダラダラと皆と話をしながら待っていたところ、KNが昨日のタイ観光の話をしだした。そこで取り出した地図に目がとまる。
!? そ、その書き込みはっ!?
でたーっ! Thaifactory。
あいつら、まだあの詐欺やってんのか。手口は俺の時と全く一緒である。
しかし話を聞くと、幸運なことにKNは被害を受けなかったらしい。どうも途中でTukTukドライバーはKNと一緒に遊んでいるのが楽しくなってきて、詐欺はどうでも良くなったらしく、ネタバラシをして詐欺の義務を破棄していたみたいである。
どうも、このドライバー達は、THAIFACTORYにカモを一人連れて行くと、ガソリン代程度が貰える程度らしく、大した稼ぎにならないようだ。そこで、
「何も買わなくて良いので、一応店を覗いてくれると、ガソリン代が貰えるので嬉しいんだけど…」
と言われたそうな。なので言われるままに、店を覗いただけで出てきて、その後TukTuk運転手に色々連れて行って貰ったり、むしろ飲み物を奢って貰ったりしたそうである。
あれで貰えるガソリン代は幾らかわからないが、その分でこれらのサービスはしきれないと思うので、完全TukTuk運転手の趣味の範囲でのサービスである。後日だが、また他の女性から、同様の手口だったが、結局ドライバーに奢って貰ったと言う話を聞いた。かわいい娘は得であるな。
それにしても、ここでの待ち時間が異常に長くて腹が減った。
ツアーの予定表では、国境を越えてから飯の時間と言うことに成っているので我慢しているのだが、他の人は我慢しきれず食べ始めている。俺も少しでも何か食べたい気分なのだが、ここでの待ち時間は短時間だと聞いているので、
「今から注文しても、出発に間に合わないかも知れない…」
と、我ら男三人組は食べるチャンスを逃してしまい、何だかんだ1時間以上も経ってしまい、腹ぺこである。 やっとこ出発となったと思ったら、ここで時間を取りすぎたので、カンボジアでの食事タイムは無しだと言われて、我ら3人、「くそう、MPツアーめ。渡された予定と違うじゃねーか!」と、ご立腹。他の人は考え無しに飯喰っていたのに、結果として正解であり悔しい。
—
カンボジアの国境
アンコール遺跡群風
カンボジアの国境まで、またTukTukのでっかい様なバスで向かい、入国手続きを行う。
入国審査はメチャクチャ混んでおり、その上係員もやる気がなく超渋滞している。
書類はもちろん自分で書かなくてはならないので、日本人みんなで相談して、同じ記述をしたのに、俺だけなんか止められ違うことを書けと言われる。直前にSNが同じ事を書いて同じ係員でパスしているし、その後の人々も何も言われずにパスしているのが謎である。
カンボジア側のポイペトの街に入り、ここでツアーがチャーターしているタクシーに乗り換える予定であり、その為またここで暫く待つことになる。
すると、ツアーの引率者が、ここで換金をするように言ってきた。
つか、ポイペトでの換金は、極悪で有名過ぎるほど有名である。これに言及していないガイドブックはまず存在せず、MPツアーでも絶対換金するなと言う注意書きを渡されている。
俺にも換金するように言ってきたが、「米ドル持ってる」と断ったら、「米ドルなんかカンボジアで使えないぞ」と堂々と嘘をついて、しつこく換金を勧めてきたが無視をする。
他のメンバーも有る程度情報は知っているのだが、段々不安になってきたようで、
「ちょっと不利なレートでも換金しておくか。少しぐらい現地通貨を持ってないと困りそうだし…」
と、数人換金してしまった。あらら。
俺も完全にはお金を使い始めて見ないと解らなかったのだが、カンボジアでは完全に米ドルが利用できる。むしろ、この国の通貨リエルより通用するぐらいの勢いである。また、レートは、4000リエル=1$の完全固定レートで、換金所じゃなくても、どこでもどちらの通貨もごちゃ混ぜでも使うことが出来る。1.5$と言われたら、1$と2000リエルとかで払えるのだ。
ここで、KNは日本円で1万円ほど両替し、21万リエルを手に入れていた。
だいたい、1$=115円で有るので、1万円=$87=348000リエル。
348000-210000=138000リエル=34.6$=3979円の損失。実に4割の損失である。
ご愁傷様。な~む~。
1万円の換金はチョット多かったと思うが、まぁ、あれだけ言われると不安になる気持ちも分かるな。
つか、MPツアーも注意書き渡すぐらいなら、引率者のこの行動やビザの件を辞めさせて欲しいところだ。ツアー会社的にはツアーの申し込みの窓口程度しか考えてないのだろうが、参加者からすると、この引率者もツアーのスタッフだと思っているので、信用しやすいんだよな。
—
カンボジア側の道路
かなりの待ち時間の後、車が到着。
なんか普通サイズの乗用車であり、しかも運転手入れて、6人を詰め込まれる。
当然後ろは4人座ることになり相当窮屈になるので、助手席がねらい目であり、「巨体の俺がその席には相応しかろう」、と思っていたら、メンバーにデブの外人男がいたため、当然のようにそいつが助手席になってしまう。
これってどう考えても人数オーバーであり、これも多分カンボジア側の手配人が、車を減らして浮かしているのだと推測される。または、MPツアーも承知の上か?
人数オーバーも問題なのだが、それに加えてカンボジア側の道路の状態である。タイは全ての道路が舗装されていたが、カンボジア側はもういきなり舗装無しであり、スゲェデコボコなのである。
デコボコ過ぎてスピードも出せないので、150Km以上の道を4時間ぐらい走る。結構な拷問である。んもう、本当にデコボコであり、車が頻繁に宙に浮くので、噂に聞いていた天井に頭ぶつけると言う体験もする。それも何回も。
さらに、途中でパンクして足止めをくらい、シェムリアップに到着したのは22時頃である。
ちなみに、バンコクからシェムリアップへ行くには、500Bでシェムリアップ行きの移動だけの手配というのもあったのだが、これらを利用すると、わざわざ国境で数時間待たせわざと深夜に到着して、手配人と繋がっているホテルに泊まらせる手口が普通に行われるため、MPツアーでも、「時間の無駄になるからツアーの方が良いよ」と言われていたのだが、結局ツアーを利用してもこんな時間に成っちゃうのね。
泊まるホテルは、サワディー・アンコールホテル。何故かタイ語の名前であり、一応三つ星ホテルらしい。
部屋に案内されると何故かツインの部屋である。ツアーのうたい文句では、「三つ星ホテルのトリプルルーム」と強くアピールしていたのに全く持って話が違うではないか。
従業員に「もう1人は何処で寝るんだ?」と聞くと、「問題ない」とか言われ、何が問題ないのか意味が分からん。我らで、「問題有る!」と何度も言ったら、渋々簡易ベッドを持ってきた。「簡易ベッドではなく、トリプルルームを手配されているはずだ」と言うと、「このホテルにトリプルルームは無い」とか言われる。全く以て話が違うのである。
そろそろ我らの間で、「さすがMPツアー」と言うフレーズが定着してしまった。
部屋の件はともかく、もっと問題なのがKNMの荷物である。
国境から車に乗るとき、トランクに荷物が入りきらない(そりゃ、タクシーに5人乗せたら、バックパックも5人前になるんだから無理もない)ので、別便でバスで運ぶと言われており、KNMの荷物だけ届かないのである。便のバスがあるなら、それに人間も乗せろよ、と言いたいが、なにより届かない荷物が問題である。探しておくというので、その間に皆飯を食いに行く。KNMは超ブルーである。
—
カンボジアのローカルフード、アモック
みんなでオールドマーケットと呼ばれる繁華街に行ってみると、まだまだ店はやっている。
俺は屋台とかでも良いのだが、皆は衛生面で受け付けない人が多いようなので、小綺麗なレストランに入る。
カンボジアでは、アモックというローカルフードが美味しいと聞いていたので食べてみる。まぁ美味しいのだが、ココナッツミルクの臭いが強く、人によってはあまり好きではないらしい。
支払にあたり、やはりカンボジアでは、米ドルが普通に使え、4000リエル=1$と言うのも固定だと言う事が確認され、KNをはじめ国境で換金した人々はションボリ。計算するとレートが半分ぐらいだった事も解り、「換金がこの旅行での一番のボッタクリ!」と怒っていた。
宿に帰るとフロントの電気が消えていて、人の気配がない。完全に本日の営業を終了しました的な状態である。
KNMの荷物はどうなったんだ!と皆で騒ぎ、フロントの裏で寝ていた人を叩き起こして文句を言う。しかし、彼は荷物の件自体知らないので、大困惑である。 しかし、こちらも他に人が見あたらないので、我らからの集中砲火を浴びて少し可哀想である。
取り敢えず、彼経由でまた探す手配をさせ、深夜過ぎにようやく荷物が見つかった。
「さすが、MPツアー」
と、そろそろみんな、意識しなくてもこのフレーズで声が揃うようになってきた。
—
10月 30 2007
2007年10月30日(火) タイ -> カンボジア(シェムリアプ) SAWADEE Angkor HOTEL
朝6時に起きホテルをチェックアウトし、集合場所のMPツアーの前へ向かう。まだ外は暗い。
今日はここから、バスでタイ側の国境の街、アランヤプラテートへ向かい、カンボジアのポイペットで入国する。その後、乗用車でアンコール遺跡群の近くの街、シェムリアプへ向かう。到着は夜。上手く行けば7時とかには着くらしい。どちらにしろ一日移動である。
タイから陸路でカンボジアへ
集合場所で待っていると、パラパラと今回のメンバーが集まりだした。
MPツアー企画の日本語ガイドのつく物なので、やっぱりみんな日本人である。
インドに行く前に、このカンボジア観光をして、タイに戻り、その後インドに向かう予定。
株取引をやりながら資金を稼いでいるので、PC所持の上、なにやらいざというときの海外でのダイアルアップの準備までしてある、モバイラー。
タイ南部の何かのパーティーで知り合って、そのまま旅行をしているが、別段恋愛関係とかではないらしいが、傍目には完全なカップル。このツアーの3泊4日は長いので、アンコールワットを観た後、1泊分は仮病を使って早めに帰る予定。
あと、俺の合計6名である。
こうなると部屋割りは男女混合なのだろうか?と思ったのだが、カップルは1組で1部屋。 女性1人は1人で1部屋。 男性3人は3人で一部屋らしい。
俺がこのツアーを申し込んだ時の説明では、3人で1部屋が基本。もし人数が3人に満たない場合は、少し追加料金を払う必要があるか、キャンセルになるとの説明を受けたのだのだが、どうやらカップルも2人で1部屋、KNも1人で1部屋占有できるがそのままの料金であるらしい。さすがMPツアー。いい加減である。別に俺等は損してないが、なんか損している気分である。
MPツアーのメンバーはこの6人であるが、カンボジアまでの移動は余所のツアーのメンバーと混合。まずはこのミニバスでアランヤプラテートへ向かう。
—
バスに揺られて数時間。バスの移動も案外苦もなく、昼頃に国境近くの街、アランヤプラテートの近くに到着。
俺はカンボジアのビザを先に取得していたが、まだのビザを持っていない人は、ここで取得することに成っている。ツアー申し込み時にビザをどうするか選択しているので、申し込んであれば申込書を書いた後はツアーの人がやってくれるので待つだけである。
ただ、問題はビザの値段だ。ビザの値段は1000Bの筈だが、皆1200B取られていた。
先日MPツアーでは
「先日ツアーに参加した人に、国境での支払が1000Bと聞いていたのに、1100B払わされたと聞いた。最近値上がりしたらしい。」
とか言っていたのだが、今日は1200Bである。
どうも、このカンボジアまでの移動の手配は、ツアーのスタッフではなく、現地の人を雇って任せっきりのようなので、コレは仲介をしている人が、ツアー会社にも内緒で勝手にマージンを取っていると思われるな。ここまで来て、「じゃあ要らない」とか、「自分で手続きに行く」とか言い辛いので、足元を見ているのだろう。
ダラダラと皆と話をしながら待っていたところ、KNが昨日のタイ観光の話をしだした。そこで取り出した地図に目がとまる。
!? そ、その書き込みはっ!?
でたーっ! Thaifactory。
あいつら、まだあの詐欺やってんのか。手口は俺の時と全く一緒である。
しかし話を聞くと、幸運なことにKNは被害を受けなかったらしい。どうも途中でTukTukドライバーはKNと一緒に遊んでいるのが楽しくなってきて、詐欺はどうでも良くなったらしく、ネタバラシをして詐欺の義務を破棄していたみたいである。
どうも、このドライバー達は、THAIFACTORYにカモを一人連れて行くと、ガソリン代程度が貰える程度らしく、大した稼ぎにならないようだ。そこで、
「何も買わなくて良いので、一応店を覗いてくれると、ガソリン代が貰えるので嬉しいんだけど…」
と言われたそうな。なので言われるままに、店を覗いただけで出てきて、その後TukTuk運転手に色々連れて行って貰ったり、むしろ飲み物を奢って貰ったりしたそうである。
あれで貰えるガソリン代は幾らかわからないが、その分でこれらのサービスはしきれないと思うので、完全TukTuk運転手の趣味の範囲でのサービスである。後日だが、また他の女性から、同様の手口だったが、結局ドライバーに奢って貰ったと言う話を聞いた。かわいい娘は得であるな。
それにしても、ここでの待ち時間が異常に長くて腹が減った。
ツアーの予定表では、国境を越えてから飯の時間と言うことに成っているので我慢しているのだが、他の人は我慢しきれず食べ始めている。俺も少しでも何か食べたい気分なのだが、ここでの待ち時間は短時間だと聞いているので、
「今から注文しても、出発に間に合わないかも知れない…」
と、我ら男三人組は食べるチャンスを逃してしまい、何だかんだ1時間以上も経ってしまい、腹ぺこである。 やっとこ出発となったと思ったら、ここで時間を取りすぎたので、カンボジアでの食事タイムは無しだと言われて、我ら3人、「くそう、MPツアーめ。渡された予定と違うじゃねーか!」と、ご立腹。他の人は考え無しに飯喰っていたのに、結果として正解であり悔しい。
—
カンボジアの国境
アンコール遺跡群風
カンボジアの国境まで、またTukTukのでっかい様なバスで向かい、入国手続きを行う。
入国審査はメチャクチャ混んでおり、その上係員もやる気がなく超渋滞している。
書類はもちろん自分で書かなくてはならないので、日本人みんなで相談して、同じ記述をしたのに、俺だけなんか止められ違うことを書けと言われる。直前にSNが同じ事を書いて同じ係員でパスしているし、その後の人々も何も言われずにパスしているのが謎である。
カンボジア側のポイペトの街に入り、ここでツアーがチャーターしているタクシーに乗り換える予定であり、その為またここで暫く待つことになる。
すると、ツアーの引率者が、ここで換金をするように言ってきた。
つか、ポイペトでの換金は、極悪で有名過ぎるほど有名である。これに言及していないガイドブックはまず存在せず、MPツアーでも絶対換金するなと言う注意書きを渡されている。
俺にも換金するように言ってきたが、「米ドル持ってる」と断ったら、「米ドルなんかカンボジアで使えないぞ」と堂々と嘘をついて、しつこく換金を勧めてきたが無視をする。
他のメンバーも有る程度情報は知っているのだが、段々不安になってきたようで、
「ちょっと不利なレートでも換金しておくか。少しぐらい現地通貨を持ってないと困りそうだし…」
と、数人換金してしまった。あらら。
俺も完全にはお金を使い始めて見ないと解らなかったのだが、カンボジアでは完全に米ドルが利用できる。むしろ、この国の通貨リエルより通用するぐらいの勢いである。また、レートは、4000リエル=1$の完全固定レートで、換金所じゃなくても、どこでもどちらの通貨もごちゃ混ぜでも使うことが出来る。1.5$と言われたら、1$と2000リエルとかで払えるのだ。
ここで、KNは日本円で1万円ほど両替し、21万リエルを手に入れていた。
だいたい、1$=115円で有るので、1万円=$87=348000リエル。
348000-210000=138000リエル=34.6$=3979円の損失。実に4割の損失である。
ご愁傷様。な~む~。
1万円の換金はチョット多かったと思うが、まぁ、あれだけ言われると不安になる気持ちも分かるな。
つか、MPツアーも注意書き渡すぐらいなら、引率者のこの行動やビザの件を辞めさせて欲しいところだ。ツアー会社的にはツアーの申し込みの窓口程度しか考えてないのだろうが、参加者からすると、この引率者もツアーのスタッフだと思っているので、信用しやすいんだよな。
—
カンボジア側の道路
かなりの待ち時間の後、車が到着。
なんか普通サイズの乗用車であり、しかも運転手入れて、6人を詰め込まれる。
当然後ろは4人座ることになり相当窮屈になるので、助手席がねらい目であり、「巨体の俺がその席には相応しかろう」、と思っていたら、メンバーにデブの外人男がいたため、当然のようにそいつが助手席になってしまう。
これってどう考えても人数オーバーであり、これも多分カンボジア側の手配人が、車を減らして浮かしているのだと推測される。または、MPツアーも承知の上か?
人数オーバーも問題なのだが、それに加えてカンボジア側の道路の状態である。タイは全ての道路が舗装されていたが、カンボジア側はもういきなり舗装無しであり、スゲェデコボコなのである。
デコボコ過ぎてスピードも出せないので、150Km以上の道を4時間ぐらい走る。結構な拷問である。んもう、本当にデコボコであり、車が頻繁に宙に浮くので、噂に聞いていた天井に頭ぶつけると言う体験もする。それも何回も。
さらに、途中でパンクして足止めをくらい、シェムリアップに到着したのは22時頃である。
ちなみに、バンコクからシェムリアップへ行くには、500Bでシェムリアップ行きの移動だけの手配というのもあったのだが、これらを利用すると、わざわざ国境で数時間待たせわざと深夜に到着して、手配人と繋がっているホテルに泊まらせる手口が普通に行われるため、MPツアーでも、「時間の無駄になるからツアーの方が良いよ」と言われていたのだが、結局ツアーを利用してもこんな時間に成っちゃうのね。
泊まるホテルは、サワディー・アンコールホテル。何故かタイ語の名前であり、一応三つ星ホテルらしい。
部屋に案内されると何故かツインの部屋である。ツアーのうたい文句では、「三つ星ホテルのトリプルルーム」と強くアピールしていたのに全く持って話が違うではないか。
従業員に「もう1人は何処で寝るんだ?」と聞くと、「問題ない」とか言われ、何が問題ないのか意味が分からん。我らで、「問題有る!」と何度も言ったら、渋々簡易ベッドを持ってきた。「簡易ベッドではなく、トリプルルームを手配されているはずだ」と言うと、「このホテルにトリプルルームは無い」とか言われる。全く以て話が違うのである。
そろそろ我らの間で、「さすがMPツアー」と言うフレーズが定着してしまった。
部屋の件はともかく、もっと問題なのがKNMの荷物である。
国境から車に乗るとき、トランクに荷物が入りきらない(そりゃ、タクシーに5人乗せたら、バックパックも5人前になるんだから無理もない)ので、別便でバスで運ぶと言われており、KNMの荷物だけ届かないのである。便のバスがあるなら、それに人間も乗せろよ、と言いたいが、なにより届かない荷物が問題である。探しておくというので、その間に皆飯を食いに行く。KNMは超ブルーである。
—
カンボジアのローカルフード、アモック
みんなでオールドマーケットと呼ばれる繁華街に行ってみると、まだまだ店はやっている。
俺は屋台とかでも良いのだが、皆は衛生面で受け付けない人が多いようなので、小綺麗なレストランに入る。
カンボジアでは、アモックというローカルフードが美味しいと聞いていたので食べてみる。まぁ美味しいのだが、ココナッツミルクの臭いが強く、人によってはあまり好きではないらしい。
支払にあたり、やはりカンボジアでは、米ドルが普通に使え、4000リエル=1$と言うのも固定だと言う事が確認され、KNをはじめ国境で換金した人々はションボリ。計算するとレートが半分ぐらいだった事も解り、「換金がこの旅行での一番のボッタクリ!」と怒っていた。
宿に帰るとフロントの電気が消えていて、人の気配がない。完全に本日の営業を終了しました的な状態である。
KNMの荷物はどうなったんだ!と皆で騒ぎ、フロントの裏で寝ていた人を叩き起こして文句を言う。しかし、彼は荷物の件自体知らないので、大困惑である。 しかし、こちらも他に人が見あたらないので、我らからの集中砲火を浴びて少し可哀想である。
取り敢えず、彼経由でまた探す手配をさせ、深夜過ぎにようやく荷物が見つかった。
「さすが、MPツアー」
と、そろそろみんな、意識しなくてもこのフレーズで声が揃うようになってきた。
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By 俺様 • 2007年 タイ・カンボジア・ラオス旅行 • 0