KN(その2) | 俺様について

 

KNは少林寺拳法2段である。
ある日大学で、教室の移動のため二人で歩いていると、急に

 「ぬぅおおりぃやぁあああ~っ!!」

とKNが叫びながら体を捻り腕で自分の前を払った。 偶然枯れた木の枝がKNの前に落ちてきたのだ。
枝は見事にKNの『内受け』で払われ、わきにはじかれている。

 『当たっても大したことないものではあるが、あんなに急に落ちてきた物をよくよけれたな』

と一応感心していると

 「ふう。 あの枝、すげぇ殺気だった!!」

とKNが言った。
自然に落ちてきた枝に殺気があるとも思えないのだが、興奮気味のKNに内受けでビンタされるとイヤなので黙っていた。