2005年8月18日(木) その1 寝台車で南下 | タイ旅行(23)

 

自然と目が覚めた。 時計を見ると5:30頃だ。
例の立て付けの悪いシャッターをチョイ開けて外を見よう…と思ったが開かないのフルパワーこめたところ、思った以上に開いてしまい、真ん中当たりで傾いて引っ掛かってしまった。
外は構明るくなっている。

早く目が覚めた割には、眠気スッキリ。 よく寝れたぜ。 昨日寝るのも早かったからな。
大体、普段も布団だと寝付きが悪いが、電車ではよく寝れる俺なので、寝台車はまさに俺が寝るための列車といえるな。

少し経った頃、再び係員がベッド解体をして回り始めた。
俺の所も、係員が職人技でチャッチャと手際よく作業。 するとどうでしょう、ベッドが、あっという間に、こんな素敵なボックスシートに早変わり…とは行かず、なんか俺のフルパワーを込めて引っかけてしまった窓のシャッターがそれ以上上がらず、ガンガン、ガスガス、ブッ叩いている。
しかし、一向に上がらないシャッターを前に、途中で諦めて去ろうとする係員を捕まえ、何とか最後まで作業を完了させる。

ちなみに、いつの間にか俺の上段の客もいて眠っていたようだが、ベッドを解体した後は下に来るかと思ったらどこかに行ってしまった。

2両しかないぞ

2両しかないぞ

二等車両内

二等車両内

飯が出た

飯が出た

             時刻表

時刻表

列車は、ほぼ予定通りの6:00時過ぎにバンコクのホアランポーン駅に到着した。 次は7:45発のSOUTHERNラインに乗り換えである。
時間がタップリあるので、駅で朝飯、朝糞そ済まして順便万端。 俺の乗る列車は早めに到着していたので乗り込んで出発を待つ。
それにしてもこの列車、2両しかないな。 その上、全て2等車両に成っているようだ。 なんか凄いもったいない気がする。 中の様子は、日本の新幹線っぽいシートである。

早めに乗って発車を待つが、出発時間になってもなかなか出発する気配がない。 違う列車に乗ってしまったのかと不安になるほど待たされるが、作業している駅員や、乗っている客も、別段気にする気配がない。 こういうもんなんだろう。
やっと出発し、遅れを取り戻そうとするかと思ったのだが、相変わらずのんびり走っている。
時刻表をみると、ラチャブリまでは6駅で、この列車が停車するのは2駅であり、

「さすが2等車両。 急行的扱いなのだろう。」

と思っていたのだが、実際には飛ばすはずの駅どころか、時刻表に載ってない駅にもチョイチョイ止まって、しかもいつまでも停車している。 どうなってんだろう。
まぁ、そのうち後半ピッチを上げて、到着時間は合わせるのだろう。 何たってバスと違って列車である。
そう思いながら、やけに懐いてくる前のシートの女の子の相手をしたり、配給された朝食(?)を食べながら到着を待つ。 さすが二等車両、お高いだけ有って、飯も出るとは。 飛行機みたいだ。

気を揉んでもしょうがないので、呑気に構えて時を待ち、到着時刻の、9:43になり外を見る。 …うむ、やっぱりまだ到着する気配がない。 思った通りだ。 このくらいで動じる俺ではない。
その後、暫くして到着した駅を見たところ、Nakhon Pathom駅と書いてある。 …それって、9時に通過するべき駅であり、ちょっと動じる。
一体、何が原因で遅れているのか全くわからない。 大体出発から遅れているんだから謎である。

10:45になりやっと、ラチャブリに到着。
列車の駅はバスと違って、駅名が英語でも書かれているのと、放送でも教えられる(二等車両だからか?)。
さらに、動揺した俺が何度か車掌さんに、
「ラチャブリはまだか?」
と確認していたので、到着ちょっと前に、車掌さんが教えてくれたのと、俺が聞いていたのを見ていた、近くのタイ人若夫婦の奥さんも教えてくれると言う、親切っぷりにより無事降りることができた。

それにしても、実に1時間の遅れだ。 バンコクに到着してから、4時間以上かかってるな。 バスを使っても、もうちょっと早く到着していた気がする。
こう考えると、タイでは列車よりバスの方が、安くて本数が多いだけでなく、時間的にも早く正確って事か。 やはりタイの移動は先ずバスを考えるべきなんだなぁ。
今回もバンコクからはバスの手段を探すべきだったが、ガイドブックにどこから乗るのか載ってなく不明だったのと、列車の方が早くつくと思ったんだよなぁ。
つか、あとチェンマイの愛想の悪いTATの姉ちゃんも、「バンコクからはバスで」と言うアドバイスをくれても良さそうなもんだが。 さすがに愛想の悪い姉ちゃん。 愛想の悪いだけでなく不親切だぜ。

水上マーケットは、11時頃までやっていると言う話であり、もうダメっぽいが、ココまで来たら行くしかないと、駅を出る。

駅前は、なんか人気も少なく閑散としている。
ここが水上マーケットに近い駅のはずなので、駅を出たら直ぐに水上マーケットとか、水上マーケット行きのバスとか、タクシーとかトゥクトゥクとか溢れているかと思ったのだが。 マーケットとに行くには時間が遅すぎるからだろうか?

近くに立っている地図を見たが、どこがそれだか全く解らない。 川らしいものも地図内に見あたらない。
バイクタクシーの兄ちゃんが話しかけてきたので、水上マーケットの場所を聞くと、

「凄い遠いぞ。 なんでこの駅から行こうしているんだ?」

と不思議に思っているようだが、俺もなんでこんな所から行くハメになったのか謎だ。 人生なんでも思い通りになると思ったら大間違いだ。
それにしても、この兄ちゃんの雰囲気だと、こんな駅から水上マーケットに行こうとする人なんかいないのだろう。 愛想の悪い姉ちゃんに騙されたんだろうか?

兄ちゃんに話を聞くと、普通にタクシーを捕まえると600B位かかると言われ、バイクタクシーなら300Bと言われた。 バスでも行くことは出来るらしいのだが、バス停がちょっと遠いっぽい。
とりあえずバスで行こうかと、バス停までこのバイクタクシーに乗ることにする。

バス停に向かって、すこし走った所で、 「このまま水上マーケットまで行くか? もう、200Bでいいぞ。」と言われ、時間も無いし、それでお願いすることにした。
そのままバイクに乗り続けるが、凄い長い間走っている。  どこか遠くに掠われているかと錯覚しそうになるが、3~40分乗り続けると、辺りは水上マーケットらしい活気をが溢れてきた。 …うむ、300Bでも納得の距離だったぜ。 本当にあの駅はここの最寄り駅なんだろうか?

近くにはバスターミナルがあり、ちゃんとバンコクから直通のバスがあった。 兄ちゃんに、

「バンコクから来たんなら、あれに乗ってくればいいのに。」

と言われた。 もっともである。 帰りはあれを使おうぞ。

水上マーケットのエリアは広く、良く解らないので、いくつかあるらしいボート乗り場の1つでバイクタクシーに下ろして貰った。

現在11:40である。
水上マーケットは、6~11時頃までやっており、9時頃がピークと言う話である。
当然ピークはとうに過ぎており、ガンダムで言うと、アムロがコアファイターでア・バオアクーを脱出したぐらいだろうが、まだまだ終わらんよ。

ここまで来たら、意地でも舟に乗ってやるぜ