2009年04月28日(火) ポカラ→チトワン国立公園 | ネパール旅行(4)

 

早朝からチトワン国立公園へ移動。

ポカラのバス乗り場には、俺の目的地の国立公園へ向かうもの、カトマンドゥへ向かう物、国境を越えてインドへ向かう物など等が集まっている。
出発まで時間があるので、朝食とお茶をしていても、どれが何処に向かうバスか見ただけでは判断付かず、気が抜けない。

chitwan

目的地へは夕方前に到着する予定で、そこそこの長旅だ。昼飯やら、目的地毎へのバスの乗員の再配置の為、何度か休憩をを繰り返しながら、目的地へ向かう。

ただ、そのバス停止の中で、よく解らないが停められる事があった。検問の様なものがあって、その手前でバスを停められるのだが、その際外国人ツーリストは乗っていて良いのだが、ネパール人は(ガイドも含め)降ろされる。
そして、バスはそのまま通過を許されるのだが、その先で暫く停止して、ネパール人の乗客が歩いて来るのを待っているのである。
どうもこれは、マオイストのテロの警戒のため、ネパール人は降りてチェックされる様である。ただ、外国人に関してはスルーであり、殆どノーチェック。ネパール人か外人かは顔つきで判断してるような感じだった。
結局このチェックは、チトワンまでの間に2度ほど遭遇した。マオイストの話は一昔前かと思ったのだが、今でも有るんですなぁ。


チトワン国立公園には公園内外にいくつか宿がある。
俺が宿泊するのは、公園内にある、アイランド・ジャングル・リゾートという宿である。ナラヤニ川にある中州に位置しており、近くからボートに乗り込み宿に向かった。

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アイランド・ジャングル・リゾート

この中州は、中州全体が川に囲まれた公園のように成っており、その中央に宿泊する為の小屋が建てられている。
この宿泊エリアも特に柵に囲まれているわけでもなく、まさに公園に放し飼い状態になっている動物園の中に寝泊まりすることに成るのである。

公園の中には虎もおり、危険ではあるのだが、むしろ動物の方が警戒して、ここら辺に近づいてくる事は無いらしい。


今日のイベントは、エレファント・ライド。象の背に乗って、公園内の散策だ。

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象は川の浅瀬を渡ったり、草木を押しのけたりしながら、散策コースを進む。
エレファント・ライドでは、動物園並みに動物が間近で見られるかと思いきや、自然の動物相手であり、そうはいかない。見えたのは、遠目に孔雀を1羽、サイを2回見たぐらいである。
サイって群れではなく、1頭でフラフラしてるもんなんだな。

エレファントライドは、象に乗って動物観察というより、自然の中の散歩を楽しむつもりの方が良かろうと思う。じっくり見たいなら、断然動物園に行くべきである。

象に乗る利点だが、単に象に乗る楽しさもあるが、他にもいくつかあるようだ。
サイなどの動物は、人と遭遇すると逃げる事が多く、象に人が乗っている分にはあまり気にしないようで、結構近くで見ることが出来るみたいだ。象に乗っている物を含めて、1頭の象と判断しているのか、そこから降りて攻撃してくる心配など無いと思っているのかは定かではない。ただ、象に乗る利点はこのあたりにもあるようだ。
あと、象に攻撃してくるような動物は基本的にいないので、こちら側としても安全という面もある。(でも、象の上の、象使いに飛びかかってきた虎の映像を見たことがあるが。)


夜になると、近所(?)の学生(?)による、歓迎の宴が開かれた。
ネパールの伝統武術の表演のようである。

白い民族衣装を羽織り、身長より短いぐらいの棒をつかっている。
太鼓のリズムに合わせて行進し、前の人に対して攻撃し、後ろに対して防御すると言う動作で、棒を打ち鳴らす演武を行っていた。

ネパールに伝統武術が有るとは知らなかった。ちなみに、この名前も解らず。ネパールは他民族国家だし、それぞれ伝統的な風習が存在するのだろう。それに伴い、争いもあり、独特の武術が発生してもおかしくない。
そういや、現在でもネパールの傭兵は強いと聞いた事があるな。

宴が終わると、皆それぞれのロッジの部屋に戻る。
俺の場合、その距離は100mもないのだが、その間全く電灯もない。周りも木々に囲まれているので、まさに真の闇の様に感じられた。
ふと、「虎が飛び出してきたらやばいんじゃないか?」と思い、本気で恐怖を感じる。

この島にはトラは数頭しかいないし、探しても見つからないほどの遭遇率なのだが、いないとは限らない。現にこの近くに夜間の間にトラが歩いた足あとも見つかるのだ。トラの他にだって、肉食の危険な動物がいる可能性もあり、考えだすとかなりの恐怖である。

猫が飛び出してきても、ヤバイぐらいのへっぴり腰で小屋に向かい、きっちり戸締まりして就寝。
なんか、途中窓の外にそこそこ大きい生き物が歩いたような音と気配がした。トラかしら。