2010年05月04日(火) | インドネシア旅行日記(3)

 

朝6:00にボロブドゥールに向けて宿出発。
折角だから日の出を見れれば素敵な感じだが、この時間の出発では無理。ブディさんの話だと、日の出をみるなら、ボロブドゥールの敷地内の宿に泊まらないと無理らしい。

完全に日の出きった、7:00過ぎにボロブドゥールに到着。ここで、メンバー解散で個人行動となる。
入り口から寺院絵向かって歩くと、小高い丘の上、階段の上にそびえるボロブドゥールが見える。

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ボロブドゥール

ボロブドゥールは、世界最大級の仏教遺跡である。精緻な壁画が刻まれた回廊も仏教美術最高の質と量を誇る。そんなボロブドゥールは、千年もの間埋もれており、1814年にトーマス・ラッフルズにより伝説を元に調査の上、発見された。また、この建築物自体の目的も未だ謎に包まれている。

基壇から4回廊を経て、最上部の円壇は仏教の三界を表していると言われ、基壇から円壇までの道のりは、悟りへの道を表しているとも言われている。
有名なのは第1回廊の仏伝図で、仏陀の生涯が描かれている。手塚治虫のブッダを全巻読破した俺には理解が容易いかと思いきや、じっくり見ても良く解らない。後でじっくり眺めようと、一周分の動画を収めておく事にした。

第1回廊上段 仏伝図のストーリー(以下Youtubeへのリンク:自動再生:音有り注意)
ブッダ出現が予言され摩耶夫人が悪夢を見る
夫人がルンビニに移動しブッダが誕生する。
王子として成長し寺院参拝や学校に通う
ヨシーダラーと結婚するが出家を決意する
出家するために城を出て髪を切り落とす
6年間の苦行を行いスジャータに施しを受ける
菩提樹の下で悟りを開き天人や龍王が称える
ガンジス川を渡って最初の説法をし伝道を始める

下段に至って釈迦の前世の話らしくて、チンプンカンプンであり、スルーだ。
一周してみると結構な距離があり、第2回廊も一周もしてみたが飽きてきたので、円壇へ登る。円壇は天界をあらわすと言われ、ここ円壇も第1から第3まであり真ん中に大ストゥーパがそびえ立っている。

                   円壇にぐるっとストゥーパが

円壇にぐるっとストゥーパが

                   ストゥーパの中には仏像があり、                   いくつか壊れて仏像が出現している。

ストゥーパの中には仏像があり、
いくつか壊れて仏像が出現している。

ボロブドゥールはインドネシアでは修学旅行先として訪れる学校が多いらしく、中央の大ストゥーパでは大勢の学生がいた。ここでも外人を見かけると、「一緒に写真を撮ってください!」と大勢の人に何度も頼まれ、まるで有名人に成ったかのようである。

生徒はやはりムスリムが多いようで、ここに参拝に訪れている訳ではなく、やはり遺跡観光らしい。

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暫くここでボンヤリしている時間が長かったため、彼らと話をしている時間も長かった。引率の先生の1人は兄嫁が日本人らしく、電話を渡されたりした。他の先生は何故か日本の作業着を着ており、”大場”と書いてあったりした。

天界で休む事しばし、彼らと別れて下に降りたりブラブラ。

 

中腹辺りから俺の名を呼ぶ声が聞こえたので見ると、先の修学旅行メンバーであり、「登ってこいよ。一緒にレリーフを回ろう。」と言われ、再び仏陀の一生を眺めたりした。

でたな、カーラ

でたな、カーラ

隠れた基壇の「醜悪な顔」のレリーフ                   中央上部には、カウイ文字。

隠れた基壇の「醜悪な顔」のレリーフ
中央上部には、カウイ文字。

それにしても、各回廊間の門にはカーラの象が刻まれている。なんかカーラどこの国の遺跡をみても現れるのだが、一体何教の神なんだろうか。
※この神話の神さまは、「カーラ」と聞いたと思うのだが、あとで調べてみると「ラホーン」のような気がする。

ボロブドゥールの敷地を出て昼食を摂っていると、S氏が自転車で登場。この近くの2つの寺院を自転車で回ってきたらしい。
俺も自転車で行こうかと思ったが、まだインドネシアでベチャに乗ってなかったので、ベチャでパオン寺院、ムンドゥッ寺院を巡ることにした。
ただ、その二つの寺院は小さく、美しい仏像があったりもしたが、ボロブドゥールでお腹いっぱい状態の後では、特別興味を引く物はみあたらなかった。

初ベチャ

初ベチャ

ベチャで帰りのバス停へ向かう途中、バスが通りかかったので、それに飛び乗ってジョグジャへ向かう。
バスの中で50,000RPの料金の請求を受けた。ぼられてるんだろうか?と思うのだが、距離も距離なので良く解らない。そこでわざと何度も「え?幾ら?」と聞いて値段を言わせ、それを聞いている周りの人の反応を見ようと試みたのだが、無反応である。
既にバスに乗ってしまっている以上あらがえずに払ってしまったが、やっぱり後々他の値段と比較して考えても高くて悔しい思いをした。しかも、目的地からちょっと遠いバスターミナルにしか到着せず、宿に戻る方法も不明であり、仕方なしにバイクタクシー(「オジェッ」と言う)に乗り、更に割高でこんちくしょう。

宿に戻って一休みした後は、ラーマヤナ舞踊を観に行く事にした。
プラウィサタ劇場で行われ、ディナー付きで、ホテルまでの送迎付きと言う贅沢をしてみる。

ディナーはビュッフェ形式であるが、折角なので現地の食べ物を選びたいのだが、結構正体不明であり、これはなんだ?と聞きまくる。すると、「この食べ物はジャパニーズです。」と言うので、「この食べ物は日本に無いが?」と答えると、「ジャパニーズではなく、ジャワニーズです。」と笑われた。
そうか、インドネシア中では、ジャワニーズなんて呼び方があるのね。国が大きくて国内でも文化が違うので、”ジャワ”と言う単位でも分けられるのか。

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食事が終わると、別の屋外ステージで、ラーマヤナ舞踊(Ramayana Dance)が始まった。
ラーマヤナは、インドから伝わった長編叙事詩である。シータ姫と、パズー…、ではなく古代英雄ラーマ王子と言う、ヒンドゥー教の神話や伝説をまとめた物だ。

他のアジア圏の舞踊と比較し、衣装と言い動きと言いアジア共通の雰囲気はあるが、やはりどの国もそれぞれ動作に特徴があるもんだな。
ヒンドゥー教の物語を、イスラム教の人の多い、アジアの国でと言うのが、インドネシアの舞踊の特徴を生み出しているんだろうか。

だが、眠い。暗いしお腹いっぱいだし、昼間疲れたせいか。
取り敢えず、ガルーダらしい鳥男が大暴れするわ、やられる時も派手で、主役のラーマ王子より目立っていたのが印象深い。あと、金色の鹿のダンスが鈴の音と共に興味深くて記憶に残った。

                   子ハヌマン達

子ハヌマン達