3月 1 1998
KN(その1) | 俺様について
KNは目が良い。 視力の良さが彼の自慢の一つだ。
大学の健康診断で俺様は先に終わったので待っていると、なにやら視力検査のところでKNがもめている。
「1.0ですね」
「いや、どう見てもこれは右です」
「だから、1.0ですよ」
「この一番小さいのでしょ? 輪郭くっきり見えます。 み・ぎ・で・す!」
等と言い合っている。 彼はどうやら、ここの検査では1.0までしか計測しないことを知らず、2.0と言って欲しかったらしいが、おもしろいのでほっておいた。
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3月 1 1998
KN(その2) | 俺様について
KNは少林寺拳法2段である。
ある日大学で、教室の移動のため二人で歩いていると、急に
「ぬぅおおりぃやぁあああ~っ!!」
とKNが叫びながら体を捻り腕で自分の前を払った。 偶然枯れた木の枝がKNの前に落ちてきたのだ。
枝は見事にKNの『内受け』で払われ、わきにはじかれている。
『当たっても大したことないものではあるが、あんなに急に落ちてきた物をよくよけれたな』
と一応感心していると
「ふう。 あの枝、すげぇ殺気だった!!」
とKNが言った。
自然に落ちてきた枝に殺気があるとも思えないのだが、興奮気味のKNに内受けでビンタされるとイヤなので黙っていた。
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