2013年03月31日(日) マニラ(3) エルミタ・マラテ地区 危険物持ち込み監獄行き | フィリピン旅行(3)

 

朝食がてら散歩。

フィリピンの朝食スタイルは、ベーコン等の肉と、目玉焼きと、米、の3点セットという事を知ったが、何処でそのようなものが注文できるのか。昨日の朝食のお店などではできると思うけど、一般の人も毎食外に食べに出てるのだろうか。

屋台などでも見かけなかったので、フィリピンでメジャーなファーストフード店のジョリー・ビーに入り、ローカル朝食セットを頼む。コーヒーにしたのはスタイルが違うかも。
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朝食を終えると、13:55発のセブ島行きの飛行機にのるため空港に向かう。
今度はトライシクル(バイク+サイドカー)で行こうと声をかけたら、空港には入れないのか断られた。その代わりに勝手にタクシーを捕まえてきて、これに乗れと勝手に決められてしまう。
とりあえずメータータクシー白(※フィリピンではメータータクシーは白と黄があり、白の方がリーズナブル)だったので、メーターを使う事を約束させて出発したが、なんかゴタゴタで「別途チップにphp100追加」と言うような約束をしてしまった気がする。空港利用の為の有料道路料が掛かると知っていたので、それこみで普通なのか?と思ったのだがちょっと高い。
空港に到着してメータを確認すると、300弱。初日にメータタクシー黄で来た時よりやはり安くはあるが、出発のやり取りがあるので、「いくら?」と聞いたら、php400だと言われる。やはり100プラスの上、端数を切り上げている、「分かったチップは混みだね」と言うと、「あ、チップに更に100」と言ってきた。多分俺がメータを確認してないで聞いてきたと思い、更にうわまししてきたのだ。「さっき見てたけどメーターは300弱だよね?それとチップで合わせて400では?」と言ったら、慌てて「あ、そうだった。へへ。」ととぼけてた。油断ならんな。

チェックインカウンターでパスポート忘れそうになった。これから向かう所はセブ島、リゾートってイメージがあるのでちょっと油断してるところがあったかも。昨日のモニカのアドバイスも思い起こされ、気を引き締めながら搭乗ゲートへ向かう。


搭乗ゲートの入り口で、持ち込む手荷物が検査に引っかかってしまった。

心当たりがなく、なんだろうと思ったら、カバンの奥に「カラの薬莢」が入っていた。昨日のガンシューティングの際にカバンに落っこちたようだ。「いらないから捨ててください。」と言ったのだが、検査員が厳しい顔つきで、脇に来るように指示してきた。そして、

「これは君には重大な問題だ。ポリスのところへ言って、$1500(だったかな?)の払いか、刑務所行きになる。このフライトも乗る事は出来ない。」

と言われる。
カラの薬莢って、問題無いとまでは言わないけど、そこまでなんだろうか。検査員は何度か上記のセリフを繰り返し、

「俺達なら助けられる。どういう意味かわかるな。」

と案に「袖の下」を要求していることに気づく。しかし、それに対しては、

「はい。それはいらないので、捨ててくれれば助かります。」

と、チョットずれた返事とともに、しばらく英語があまり通じ無いふりを通して様子を伺うことにした。その間の、こちらのスタンスは、

「私のミスです。仕方ないので警察に行きます。やましい所はないので、そこで状況を説明します。」

と言ったもの。様子も絶望的な雰囲気で覚悟を決めたふり、と言っても「覚悟を決めた」と言う所以外は、大体そんな気分だ。
何回も上の様なやり取りで、相手はイライラしている様子であるが、明確には何をしろとは言ってこない。もう、いくらか包んで出すか、とは思うのだけど、相場としていくらぐらい提示していいのか分からず、金額に寄ってはヤブヘビになりそうで怖い。

検査員も「警察」「刑務所」「俺が何ができるか分からるか?」という単語とともに、根気強く同じ事を説明してくるが、

「私はまだ持ち込んでない。ここはそういうの物を持ち込んで問題にならないようにチェックする場所ですから、あなた達のお陰で助かりました。グッジョブ。」

的話をしながら、「でも警察に行くなら仕方ない。説明します。」と言う事をこちらも繰り返す。

ポリスが何処にあるのか、空港内なのかも分からないのだが、ギリギリになったら、気づいたように「袖の下」の話をしようかとは考えていた。
いつもなら、その後の予定もあるので時間に追われる形で早期解決を図るのだが、今回は場合によっては2週間ほど自由になるので、その点は心配なかった。とは言え、本当に刑務所行きになったらそれどころでは無いのかもしれない。

結局、「初回なので厳重注意」と言う、万引き犯の様な扱いになり、「カラの薬莢をインターセプトした」という書類にサインしてOKしてくれることになった。

「この記録は登録・管理され、二度目は本当に刑務所行きだ。」

と言われた。本当のところ、カラの薬莢の持ち込みの扱いってどうんなんだろう。本当は、刑務所行きまで明確に決まっているものがサインでOKになるとも思えないのだが。

こうしてサインしていたところ、警官が通りかかり俺を見て、どうしたのかと検査員にたずねて、

「これは君には重大な問題だ。」

と始まってしまった。振り出しかよ。しかも警官なんてちょっと厄介ではないか。…と思ったら、検査官が、

「もう、そのくだりは終わったから。」

と言ったので、警官も軽くお説教を俺にして、それ以上の追及はなかった。

薬莢持込の際の取り扱いの事実はともかく、まずは大変嬉しい。袖の下がいくらかしらんが、今の気分なら少し払ってもいいぐらいだ。
ここで結構時間をロスしてしまったが、早めに来て時間がタップリあったのも幸いしたな。
検査官も、

「これから飯なら、一緒に食事おごってくれ。ははは、冗談だ。」

とか言ってたが、飯ぐらいなら最初からいくらでもおごってやるところだった。とりあえず、そのまま握手してその場を離れた。

ちなみに、ここでは裁縫道具の小型ハサミも取り上げられてしまった。ついでに歯磨き粉も危なかったのではと思う。
LCCの飛行機は手荷物以外だと預ける荷物に別途けっこうな費用がかかるので、全部手荷物で持ち込んだが、こういうトラブルもあるのだな。預ける方の荷物だったら、これらが入っていても別に問題にならないし。
とりあえず薬莢なんか小さいものを見つけるなんて、手荷物検査って、しっかりやってる事を知った。

それにしても、昨日のガン・シューティングは、それ自体つまらなかった上に、こんな面倒まで引き起こすとは。
気が乗らない事をするとこんなもんだな。旅先ではなおさらだ。