ジャイプールに到着。 長い時間座り続けて体が固まってしまったかのようである。
車を降り、Tと二人で『ん~、ながかったなぁ』っと伸びをする。 すると、ふと後ろから殺気を感じ横っ飛びする俺様。 振り向くとTはそれをまともに喰らた様で、ドサッと地面に倒れる。 その後ろで不敵な笑いを浮かべるダーラムさん。
「あまーいデース。 インド人に背を向けて、インドを生きていく事は出来まセーンヨォー!」
と言いながら襲いかかってくる。 それに応戦する俺様。
「強い!」
交える腕から、ビシビシとインドパワーが伝わってくる。 俺様とほぼ互角の腕前である。 しかし、俺様も応戦するが、倒れているTを庇いながらのため、油断をするとやられてしまう。 必死である。
しかし、運悪くよけた弾みに牛の糞に足を取られよろける俺様。 ダーラムさんの目がキラリと光り、それを逃さずに必殺技を繰り出してきた!
「もーらいまーしたよォー! 奥義! ヒンズーアタック ですヨォ~ッ!」
ダーラムさんの体が金色に輝き、もう駄目だと思った時、後ろから無数のルピーの小銭が飛んできて、ダーラムさんのでかい顔にぶち当たる。
「ルピーマシンガン!」
気絶からさめたTの、後ろから援護射撃であった。 ダーラムさんは予想外の攻撃を受けひるんでいる。 今度はその隙を逃さず俺様がとどめの攻撃を繰り出す。
「ウォォッ! スーパー・ゴールデン・デリシャストライアングルアターック!」
俺様の攻撃をもろに喰らうダーラムさん。 あたかもスローモーションの様にゆっくり地面に倒れる。 俺たちは勝ったのだ!
まだ何を隠し持っているか分からぬので、油断無くダーラムさんに近づく俺たち。 するとダーラムさんは、
「強くなったな・・・。」
と言いながら、アゴに手をあてる。 どうやら今までマスクを被っていたらしく、それをゆっくり脱ぎ捨てる。
「何言ってやがる。どー言うつもりだッ!」
と問いつめようとしたところ、Tが驚愕の表情を浮かべてつぶやく
「・・・お、親父。どうしてあんたが・・・」
ダーラムさんの正体は、数年前から行方不明になっていたTの父親だったのだ!
「エアインディアでインドにたどり着く事も無理かと思われた、あの弱かったお前が、よくぞここまで。 さっきのルピーマシンガンはいい仕事してマース。
だが油断してはいけませーン。 私などはインドの恐ろしさのほんの一角でしかないですヨォ ・・・真のインドの恐ろしさはこれからデース。 これから・・・(ガクッ)」
「お、親父? 親父ぃ。 死ぬな親父ぃ~! やっと逢えたんじゃないかぁ~!」
男泣きするTの肩を優しく抱いてやる俺様。 Tの叫びはジャイプールの街に寂しく響き渡る。
・・・
「メソメソしてられねぇ。 あの優しかった親父をこんな事に巻き込んだ奴をとっちめてやる!」
「そうだ、その意気だ! 俺様も協力するぜ!」
と意気も新たに旅立つ二人。 真のインド観光はこれから始まるのだ!
~ Fin ~
長い間のご声援ありがとうございました。 先生の次回作にご期待ください。
嘘じゃ
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4月 30 2001
2001年4月30日(月) エレガントインド旅行(最終回?):そして伝説へ
ジャイプールに到着。 長い時間座り続けて体が固まってしまったかのようである。
車を降り、Tと二人で『ん~、ながかったなぁ』っと伸びをする。 すると、ふと後ろから殺気を感じ横っ飛びする俺様。 振り向くとTはそれをまともに喰らた様で、ドサッと地面に倒れる。 その後ろで不敵な笑いを浮かべるダーラムさん。
「あまーいデース。 インド人に背を向けて、インドを生きていく事は出来まセーンヨォー!」
と言いながら襲いかかってくる。 それに応戦する俺様。
「強い!」
交える腕から、ビシビシとインドパワーが伝わってくる。 俺様とほぼ互角の腕前である。 しかし、俺様も応戦するが、倒れているTを庇いながらのため、油断をするとやられてしまう。 必死である。
しかし、運悪くよけた弾みに牛の糞に足を取られよろける俺様。 ダーラムさんの目がキラリと光り、それを逃さずに必殺技を繰り出してきた!
「もーらいまーしたよォー! 奥義! ヒンズーアタック ですヨォ~ッ!」
ダーラムさんの体が金色に輝き、もう駄目だと思った時、後ろから無数のルピーの小銭が飛んできて、ダーラムさんのでかい顔にぶち当たる。
「ルピーマシンガン!」
気絶からさめたTの、後ろから援護射撃であった。 ダーラムさんは予想外の攻撃を受けひるんでいる。 今度はその隙を逃さず俺様がとどめの攻撃を繰り出す。
「ウォォッ! スーパー・ゴールデン・デリシャストライアングルアターック!」
俺様の攻撃をもろに喰らうダーラムさん。 あたかもスローモーションの様にゆっくり地面に倒れる。 俺たちは勝ったのだ!
まだ何を隠し持っているか分からぬので、油断無くダーラムさんに近づく俺たち。 するとダーラムさんは、
「強くなったな・・・。」
と言いながら、アゴに手をあてる。 どうやら今までマスクを被っていたらしく、それをゆっくり脱ぎ捨てる。
「何言ってやがる。どー言うつもりだッ!」
と問いつめようとしたところ、Tが驚愕の表情を浮かべてつぶやく
「・・・お、親父。どうしてあんたが・・・」
ダーラムさんの正体は、数年前から行方不明になっていたTの父親だったのだ!
「エアインディアでインドにたどり着く事も無理かと思われた、あの弱かったお前が、よくぞここまで。 さっきのルピーマシンガンはいい仕事してマース。
だが油断してはいけませーン。 私などはインドの恐ろしさのほんの一角でしかないですヨォ ・・・真のインドの恐ろしさはこれからデース。 これから・・・(ガクッ)」
「お、親父? 親父ぃ。 死ぬな親父ぃ~! やっと逢えたんじゃないかぁ~!」
男泣きするTの肩を優しく抱いてやる俺様。 Tの叫びはジャイプールの街に寂しく響き渡る。
・・・
「メソメソしてられねぇ。 あの優しかった親父をこんな事に巻き込んだ奴をとっちめてやる!」
「そうだ、その意気だ! 俺様も協力するぜ!」
と意気も新たに旅立つ二人。 真のインド観光はこれから始まるのだ!
~ Fin ~
長い間のご声援ありがとうございました。 先生の次回作にご期待ください。
嘘じゃ
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By 俺様 • 2001年 エレガントインド旅行 • 0