2001年4月30日(月) エレガントインド旅行(08):ですうですうですう


フロントに行くとダーラムさんがカウンターにもたれて、気怠げに立っている。 昨日は、

 「ワッターシは、二日酔いになったことありませーンヨォ~」

と言っていたが、どう見ても二日酔いである。 しかし、「二日酔いですか?」と聞いてみたが、違うと言い張っていた。

今日はジャイプール観光の予定。 車に乗り込む。
ニューデリーからジャイプールまでの移動距離は250Km程有るので5時間ほどの移動となる。
すると、ジャイプールに到着する頃には昼になってしまうようだ。 う~む、遠いなぁ。 まぁ、飛行機と比べ、窓の外には見慣れぬインドの風景があるので、退屈はしなかろう。 移動も楽しみましょう。

高速道路の様な道があるそうで、そこに向かうまでしばらく街中を走る。 昨日は夕方で今は朝だが、人通りの多さや雰囲気等、そのままである。 灼熱の太陽光線の下で、相変わらず犬は死んだように眠っている。 日陰で寝ればいいのにと、つくづく思う。
道には他にがいる。 もちろんもいる。 何かしらんが、

 『いえぃ、いぇ~い』

て感じで、ヒョコヒョコ浮かれ歩いている牛もいて、なんかおもしろくてウケてしまった。
ラクダもいる。 さすがにラクダは放し飼いになっておらず、繋がれているもよう。
もいる。 まだ街中だが、もうインドのなんでも有り感が伺える。

道はしばらくして、高速道路の様な所に突入。 この道は案外綺麗で、走っていて車酔いなどはしなさそうである。
この道沿いはたいてい何もなく、広い景色がどこまでも広がっている事が多い。 砂漠の様なところ、石切場みたいな所や、草原の様なところと、いろんな風景を見る事が出来る。
日本だったら『日本』と言う枠の中であんな所、こんな所という違いがあるが、インドはなんか根本的に違う表情を色々見せつけてくる。 退屈しない。
しかし、Tは走り初めて一時間ほどで、


『退屈だ』

とか言っていた。

道沿いには所々小さな町などが有ったりする。
町には当然人が歩いているが、やはり女性はサリーを着ている。
それにしても、サリーを着たインド女性は素敵だ
俺の想像では、サリーは日本の着物みたいな位置づけで、年寄りが着ていたり、正装の場には着ていくが、普段は着ないのかと思っていた。 しかし、インドの女性はほぼ100%サリーを着て生活しているようだ。 もちろんよそ行きとかはそれなりに別に有るのだろうが。
サリーも色も形も色とりどり、蛍光色だったり原色だったりで、派手なものもあるが、このインドの風景には無理なくとけ込みまったくもって自然だな。

 『実はタマタマ今は、サリーがブームで女性が良く着ているだけだったりして。 色とかも最近こういった派手な色を着るようになったとか・・・』

といった考えが頭をよぎる。 う~む、ここら辺は旅行者には判断つかないな。
気になるので一応ダーラムさんに確認したところ、今でも女性はサリーを着るのが一般的だそうな。 うむそうか、よかったよかった。

それに引き替え、インド男の格好はなんだ。 普通のおっさんじゃんかよ。 もうちょっとなんか、インドっぽい物を着ないものか。 全員ターバン巻くとか、ヘビを首に巻くとか。

町のほかに、サービスエリアのような所もあって時々停まる。 なにやら高速道路の料金か税金かなんかを払うため、マンシンさんが車を降りてどこかへ向かう。
待っている間、車めがけて物売りもよってくる。 ダーラムさんは、


「そんなの偽物ですカラ、買ったらだめよォ」

等といいながらウトウトしている。 俺としては何が偽物で何が本物なのか全くわからぬので、木彫りの細工とか見て見たいと思ったのだが、ダーラムさんに怒られそうなのでやめておこう。
辺りに目をやると、当たり前のことだが、ヒンディー語にあふれている。 街中などは英語も多かったが、街から離れるとヒンディー語でかかれているのが多いな。
う~む、ヒンディー語っていったいどこから何処までが一文字かわかんないぞ。 最初から最後まで直線が引いてあって、その下にうねうね書いているようにも見える。 どこか日本のひらがなに似た感じのものも多い。 立ち入り禁止らしい所に看板が貼ってあるが、そこには3文字を3回繰り返してかいてあるのだが、これなんか


『ですう ですう ですう』

と書いてあるとしか思えぬぞ。

 そんなこんなで、いよいよジャイプールに突入。 これからが本当の観光だ!

 

Tのノーテンキインド旅行記 4

2日目は、車でジャイプールという所に向かう予定。

「どれぐらいの距離があるんですか?」

とダーラムさんになにげなしに聞いたらなんと250kmあるそうだ。うーん、乗ってるだけだが疲れそうだ。