2001年4月30日(月) エレガントインド旅行(07):朝飯くいねぇ

 


朝方おそらく時間通りの6時半にモーニングコールの電話がかかり目が覚める。 いきなりインド人と会話も面倒なので、寝ているフリをしてTが起きて電話に出るのを待つ。 Tは昨晩夜中まで仕事していたのに寝起きはよろしいようだ。
昨日はちょっと飲み過ぎの感があったが、なんとか二日酔いにもならずホッとする。 二日酔いなんかなったら全てが台無しである。しかし昨日頼んでいた時間の7時になっても朝食が届かない。 しばらく待ったがこれ以上待つと7時半の出発に間に合わなくなってしまう。 しょうがないのでフロントに問い合わせることに。
電話ばかりは全ては英語頼りである。 とりあえず
 『時間通りに飯が届いてないのだ。困るのだ。』

と伝えて相手の返事を聞くが、なんて返事されているのかわからん。 つうか英語じゃない言語が混ざっているっぽいのだ。 何となく雰囲気的には
 『おっけーおっけー待ってりゃすぐ届く』って感じの事を言っているっぽい。 これ以上遅れたら出発が遅れてしまうので、一応フロントに言って直接話すと、やっぱり 『おっけーおっけー待ってりゃすぐ届く』

みたいな事を言われる。 最初からフロントに行ってれば良かったぜ。部屋に戻る途中、朝食を持ってきそうな所からインド人が半身を出している。 その手には朝食を運ぶタイヤ付きの台があり、きっとこいつらがさぼっているに違いない。 このインド人目が合うとニヤリとしてきたので、一応ニヤリと仕返して部屋に戻る。

しばらくしてやっとこ飯が届くので喰う。 内容は普通のパンとコーヒーだ。 ふう、一仕事あとの飯はうまい。 出発に遅れそうだが、メンバーは俺たちしかいないので目をつむってもらおう。

 さあ、これから困惑の大地インドのすばらしい旅行がスタートだ!

電話もせずのうのうと食事を摂り、余裕ぶるT。             オールバックにTのインドに対するやる気が伺える。             後ろは使い方が解せぬクーラー。

電話もせずのうのうと食事を摂り、余裕ぶるT。
オールバックにTのインドに対するやる気が伺える。
後ろは使い方が解せぬクーラー。

Tのノーテンキインド旅行記 3

2日目の朝を迎えた。6時半にモーニングコールを受けて起床。 昨日はちょっと飲みすぎたが、二日酔いにはなっていないようだ。 ん~、良かった良かった。
とりあえず風呂に入り、着替えも完了し、後は朝食を採るだけとなった。
朝食は7時に部屋まで持ってきてくれる様にガイドのダーラムさんがフロントに手配してくれたはずである。 時計を見ると7時5分。ん~遅いなあ。


 「朝食はまだ来ぬか?」
 「その様だ」

しばらく待ったが、全然来る気配なし。


 「遅すぎる!7時半にフロント集合なのにぃ!これでは遅刻してしまうぅ!」
 「電話で飯を催促するか?」
 「するか?」
 「フロントで良いのかな?」
 「うむ、フロントで良かろう」

・・・はあ、インドに来ていきなりインド人と対決とは。
俺らは、自慢にならぬが英語がほとんど出来ない。 なんとか聞き取る事は出来たとしても、自分の意思を伝える事が出来ない。
ほんとに英語圏に行ったら一人で何も出来ないあまちゃん坊や二人組である。 いや、二人いても何も出来ないあまちゃん坊やだが・・・。
もちろんヒンドゥ語も出来ない。 昨日「ナマステ(こんにちは)」と「ダンニェワード(有難う)」を覚えただけである。こんなんじゃ3歳児とも会話できん! しょうがないので覚悟をきめて英語でフロントに電話を掛ける事になったのだが、


 「んっ?フロントは何番だ」
 「電話機に書いてあるだろう?」

ということで、電話機を見ると・・・、3歳児の悪戯書きみたいのが、たくさん書いてある。なんじゃこりゃ?
これ英語か?ヒンドゥ語か?インド人は読めるのか?と疑問がわく。 かろうじて判読できたのは”14””15”である。 これは14に掛ければいいのか?15なのか?1415なのか? それともどちらでも良いのか?その前にこれフロントか?など様々な疑問が二人の頭を駆け巡る。
結局ジャンケンをし、負けた俺様が14をダイヤルする事になった。 もしこれで繋がらなかったら、俺が15にチャレンジする事まで何故か決定。 すでにダメな場合を想定する当たりが、かなり弱気モードに入っている。
さあ、俺様がレッツチャレンジ!
 「ブレックファースト ダズント リーチ マイルーム」

などと説明する。そうしているうちに会話終了!不安げな顔で

 「なんか通じたような、通じないような?よしフロントに行ってくる」

と部屋を出る。最初からこうすれば良かったのか? 程なく帰ってきて、
 「通じたっぽいぞ」

と説明。その通りで、しばらくして朝食が到着した。 ふー、やっと朝食にありつける様である。

この後、俺らはひとつのトラブルを乗り越えた事により、かなり強気になり持ってきた紅茶を断り、コーヒーを請求するなどし

 「インド人恐るるに足りず」
 「おう、もうなにがきても大丈夫だ」

と、かなり勘違いし始め、しまいには調子に乗ってデジカメで「朝食風景だ」と写真を取りまくったりした!
結局10分くらい遅刻したが、なんとか2日目の朝は無事済んだ様である。

 さあ、これから魅惑の大地インドのすばらしい旅行がスタートだ!