2002年05月03日(金) (エジプト旅行メモ10)カイロで各自、自由時間

 

・AM8:25頃カイロ駅着
この後各自のバラバラに自由行動とする。 テーマはどのくらい現地に馴染めるか。 現地人と肩組んで写真撮って来た人が勝ちとする。


●Tの行動
・クローク?コインロッカーもどきを発見。Nと一緒に荷物を預ける。俺様は既にいない
・自由行動開始。
・ハーンハリーリまで歩いて移動。約20分。適当に歩いたが迷わずいける。
まだ早すぎて店が開いていない。シタデル地区の芝生に行きたくなり、また歩く。
・シタデル地区近くまで来たが、ほとんど金が無いので、手ごろな広場の木陰で休憩。
・最初、ポリスに怪しまれるが、休憩したい旨が通じる。
・ポリスに「こっち来い」といわれる。実は彼らはかなり暇らしい。
・意思疎通が出来ているようで出来ていないような会話をする。
・こいつらと写真を撮ろうと思い立ったが、急に忙しくなった模様である。残念。
・元の木陰で休むと、さっきのポリスと一緒にいた民間人が近くに来て話しかけてくる。
彼は英語がほとんど出来ないようである。俺に英語を教えてくれという。無理である。
英語が出来ない日本人とエジプト人だが、なんとなく会話成立。なかなか楽しい。
良い人だが、さすがに疲れてきたので木陰を去る。
・再びハーンハリーリへ徒歩で移動
・妙なキーホルダー(2個でLE3)とTシャツ(LE8)を購入。
冷やかしで店に入るとすごく疲れる。が、値段交渉はなかなか楽しい。
途中で帽子やペン・ポケットティッシュを奪われそうになるが、
(奴らは無言で人のポケットに手を突っ込む)なんとかハーンハリーリを脱出
・タクシーでラムセスヒルトンへ移動(LE5)。
・近くの喫茶店”Gloopy”に行く。ケーキ(甘い)とマンゴージュースを頼む(LE11)
喫茶店内で日記をまとめる
・アイス屋”EL Abd”でマンゴーアイスをテイクアウト。おいしい。
・やる事もなくなったので、Nとの待ち合わせ場所「ラムセス駅」に徒歩で向かう。迷う。
何回かエジプト人に道を聞くがどうもよく伝わっていない模様。
15分の遅刻でなんとか駅に到着。Nがすごく心配してた。すまん。
こんな時、携帯電話があればなあと思う。
・預けていた荷物を受け取り、タクシーでラムセスヒルトンへ(LE5)

●Nの行動
・下痢のためカイロ駅の便所から離れられず。
数分おきにトイレに行くため、トイレのバクシーシ狙いの人も
「え?また貰って良いの?」
と戸惑っていた感じ。 N曰く、
「バクシーシの1日フリーパスがあれば欲しかった・・・」


●俺様の行動
・Nが行くと言っていたオールドカイロに行ってみる。
・地下鉄を利用したのだが、タダでも日本人は目立つのに、地下鉄では激しき注目度。 凄い遠くの人もいつまでも俺の事を見ている。
・オールドカイロを適度にふらつき見て回る。やはりカイロに比べて田舎っぽい。ガキンチョもスレていてかわいげが無い。
・帰りにクシャリを喰っていたら、近くの喫茶店のおじさんがテーブルを貸してくれた。
・そのうち、そこに知り合いなどがドンドン集まって来て、なんか俺が主役っぽくなってしまう。
・喫茶店のおじさんは何かに付け気を回してくれる。 ボールペンなどを返そうとしない人がいると、取り上げて返してくれたり。俺のカメラとかを珍しげにイジっている人がいると、「いつまでも触ってるな」とばかりに取り上げて返してくれる。
・みんな写真好きで何枚も写真を撮る。日本に帰ったらこの写真を送ると約束する。
・喫茶店の息子は武術をやっている。 エジプトの武術ではなく、カンフーらしい。何の門派か聞いたが、質問が伝わらなかった。 ちょっと見せてと言ったら、父親と相談していたが父親がダメだと言っていたため、見る事適わず。 そう言う面からして、結構伝統を守った武術をやってるっぽいな。
・大体の人が英語を話せるのだが、俺が喋れないのであまり会話が出来ずに残念。 でも数時間そこで色々話などしていた。
・駅に向かう道すがら、「日本の友人に手紙を出したいから、翻訳してくれ」と子供に声をかけられる。 付いていって、訳してやったが、相手の言う文章はなんかスゲー適当な文章。 住所などは書かなくて良いのか?と言うと、それは無用だとか。
変だと思っていたら、そいつの兄貴が登場。パピルス買え攻撃。 よく考えれば、この手の客引きがあるって聞いてたのだが、すっかり忘れていた。 つか、建前でも俺は訳してやったのであって、相手が恩に感じても、俺が恩に感じる事は何もない。 いらねぇと何度も言うがしつこい。
「自分には本当に日本の友達がいて、推薦文もある」となんかボードに書いた日本語と、それを書いた人の写真などを見せられた。ボードには、「このお店は本当に良心的です。エジプトに来る度にここに来ます。」と言うような内容がつらつらと書いてあった。
大体おれはこの店の物が本物か安いかと言う事なんかに興味ない。嘘付いて連れてこられただけである。良心的ならそんな事するんじゃねぇと、逆にムカツク。あのボード書いた人の住所とか控えてくれば良かった。
頭来たので、本当のところたいして怒ってないが、激怒顔して最初の子供の方に、
「お前、最初から物を売りつけるつもりだったろう。だったら最初から面倒なこと頼むんじゃないよ」
的内容を、日本語で言う。「何言っているか解らない」と言う事を言っているが、そのまま日本語で色々言っておく。子供困って、どうやら諦めた様子。 怒りながら出ていこうとすると、握手を求められ、一応握手してみたが、相手はずっと目をそらし続けていた。
・さらに駅に向かう道すがら、物売りには違いないが買わなくて良いから、チョット言葉を教えて欲しいと言われる。 またかよ、と思ったが一応内容を聞いてみると、「"バカヤロウ"と日本人に言われた事があるが、どういう意味か?」との事。 「それはとても悪い言葉だ。相手を罵る時に使う。」と答えると、非常に悲しそうな顔をしていた。 まぁ、この人は俺には何もしてないが、言われた相手にはなんかしたのかもしれないので、俺には何とも判断つかんよな。 俺だって先の兄弟にはバカヤロウの一言ぐらい言ってやりたいぐらいだし。
・駅についで電車をまつ。しばらくすると電車が到着して扉が開くと、乗り込もうとした所、子供が飛び出て来てなんか騒いでいる。 で、やけに自分が出てきた扉を指さして、なんか言っていた(現地語)。そっちに乗れと言っているようだ。 もしかしたら俺が乗ろうとしていたところは女性専用車両だったかもしれない。
・で、そっちに乗ってしばらくすると扉が閉まる。 すると、さっきの子供が飛び込んできて、両手で扉を押さえながら顔を突っ込み、俺に向かってなんかまくしたてている(現地語)。
何を言っているのか全然わからないながらも、理解しようと乗り出して聞いていると、急に片手を突っ込んで、俺をビンタし、そのまま扉から離れて向こうでまだ何か騒いでいる。 かなり意味が不明であり、腹立たしい。
それより頭に来るのが、その一部始終を列車内の大人達も見ていたのだが、みんなで俺の方を見て、笑っているのである。 タダでも地下鉄で注目度が高い日本人だが、行きの時の比ではない程ジロジロみているし、蔑んだような笑いである。 ほとんど晒し者。
これにはマジに頭に来た。 んが、この場ではどうしようもない。せいぜい心の中で、エジプト人はこういう奴らだと軽蔑するだけである。 先のガキの行動からこの大人達の対応まで全てがムカツク。
・すると、チョット奥の方にいたおじさんが、俺に声をかけて来た。 こっちに来なさいと言っている。 今度は何だ? と思いながらも近づくとおじさんは、
「申し訳ない。子供達は分別がなく、おもしろ半分に失礼な事をしている。これでエジプト人を嫌いにならないで欲しい。電車に乗っている間は私の近くにいなさい。」(英語)
と、身振りを交えてゆっくり話してくれた。 エジプト紳士である。 その後これを聞いていた、周りの人もこっちをジロジロ見るのをやめた感じである。 反省しているのかどうかしらんが。
取り合えず、こういうエジプト紳士もいるのである。 おじさんに免じて、エジプト人を嫌いになるのはやめておく。 目的地についたので、おじさんに「シュクラン マッサラーマ」と言って別れる。
・ハン・ハリーリへ向かうが、かなり歩き回ってやっと着いた。
初日にガラベーヤ買ったみせのおじさんが俺を覚えていて、知り合いの香水瓶屋を紹介してきた。「俺が安くするように言っておいた」とか。で、見てみたが、その店は大きめの物しか置いてなかった。荷物になるので、小さめのを何個か買いたかったので、断って出てきたのだが、店を出てしばらくして、店員が追ってきて、「じゃあ幾らなら買うんだ?」と言ってきた。俺は値切っているのではなく本当に大きいのは要らなかったのだが、小さめのやつの相場の値段を言ったのだが、それで言いとうもんで買う事に。多分あれはマジに儲け無いな。 で、「この値段は僕のサービスだ。だから君も何か僕にサービスを」と言うので、ボールペンをあげた。 実はエジプト人は日本のボールペンが大好き(どんな安物でも)で有るというのは知っていたので、日本から要らないボールペンを大量に持ってきていた。で、彼にあげたのはこれはボールペンとシャーペンを切り替えられる奴で、普通のボールペンより良いだろう。彼も切り替えるのが楽しいようでカチャカチャ弄っている。 んが、「他には?」とか言ってやがるので、聞こえないふりをする。 で、店を出ようとすると、「中身も買ってよ」と言うのだが、かたくなに断って出ていく。
象眼細工の箱も欲しかったので見ていたら、ごつい若者っぽい奴に捕まって、俺の店に来いと言われる。で値段を聞くと、「偽物と本物がある。偽物は80LE(2400円)本物は、150LE(4500円)。」。 どう考えても(相場より)高すぎ。 そんな高いのは要らないと言って去ろうとすると、「本物で80LE」と言うが断る。 幾らなら買うかと聞いてくるので、「2使うので、本物を1つあたり20LE」と答える。本当のところ、10LEと言いたい所で、そんなものだと思うが、先に150とまで言われると、そこまで低い値段を言えないのが悲しい日本人だ。 で、結局20LEで相手は快諾。 やっぱりこれでもボロ儲けなんだな。 つか、よくそんな値段をふっかけられるな。 多分、たまにはそんな値段で買ってしまう日本人がいるから、そんな値段を言うだけは言うのだろうな。
ちなみに本物と言いながら偽物を渡される可能性があるので、受け取って一応確認。 なんか蓋の部分をライターであぶり、本物は焦げないと説明される。 あと、後ろにHAND MADEのシールが貼ってあるのが本物だとか。 どこまで本当か解らないが、もう信じるしかない。 で、まだ気を抜かず、袋に包むまで目を離さない。インドでスタールビーをすり替えられた経験が生きるぜ。 シールなんて幾らでも貼れる気もするので、受け取ったのも偽物かもしれぬが。 あと、1つは蓋が少し焦げていた。 やっぱり偽物なんだろうか。
なんかこういった、若者が取り仕切っている店は、ボッタクリが露骨なのでなんか嫌な感じ。
・次にフラフラして、スカラベ(日本で言う、糞転がし。エジプトでは神様の1つ)の小さい置物をみる。おれが見た店は、おじさん手作りだからチョット高めらしい。おじさんが目の前で彫っていた。
で、値段交渉。 俺はワザと見えるあたりに、キラキラ光るボールペンを差していたのだが、それを見たおじさんが、
「孫が学校に通っているので、そのボールペンが欲しい」(←エジプト人の常套句)
と言うので、最大限に値引きに利用して購入。(何個で幾らになったか忘れた。)
疑問だったので、「ボールペンなんて、ハン・ハリーリでも沢山売っているじゃん。」と言ったら、「日本の物は性能が良いから」とか言っていた。 ちなみに先のキラキラボールペンは、ハワイ産だが黙っておこう。 ハン・ハリーリで買ったボールペンでも、日本人が持っていたら交渉出来る気がする。
・その後歩きで、集合場所のヒルトンホテルに向かう。途中で、念願のカバーブを喰う。 ずっと喰いたくて狙っていた。 でも切り立てでなく、切ってトレーにおいて時間が経っている物を使われてちょっと悲しい。
・また道を歩いていると、おっさんに話しかけられてる。 色々話していると、
「私の息子が学校に通っている。そのボールペンをくれないか。」(でた、常套句)
と言われる。 もう、買い物もすんで、邪魔なのであげても良いのだが、ふとそのボールペンを見ると、キャバクラの広告入りのボールペンである。どこかの駅で貰ったのだろう。 こんな物をあげたら、その息子とやらに悪影響を及ぼす。 日本語が読める人が見たら恥を書いてかわいそうである。 と言う事でお断りだ。 かりに、そのおっさんが「俺が欲しいからくれ」と言えばあげたところだ。 残念だったな。
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・PM6時、俺様と合流。夕食でもと思ったが、Nの調子がかなり悪い模様なので
タクシーでもう空港に向かう事に(LE20)。
タクシーの運転手と交渉で、どうしてもエアポートが通じない。 飛行機の真似とかして見るがだめ。
違うタクシーに交渉してみても同じで、途中わかったが、どうやらエジプトではRを強調するの、「アルボルト」と発音するようだ。 解れば何でもない事だが、そのときは「アルボルトってどこだ?」と不安になった。
あと、空港の途中に有料道路か、空港使用料みたいなものがあるという説明が解らず苦労してしまった。
・空港到着。ドライバーがいい人だったのでチップにLE5
・カイロ空港は設備が貧祖であることが判明。約9時間も時間があるのにやることがない。
ケチらずに、ホテルに入れば良かったと後悔。
・ロビーの椅子で仮眠