2007年11月8日(木) ラオス(チャムパーサック):ボンパーストゲストハウス

 

20071108-1  朝起きて、チャムパーサック行きのボートまでのお迎えをまつ。8:00発なので、ホテルの前に7:45にトゥクトゥクで迎えに来てくれる事になっている。
しかし、時間になっても一向にこない。はっきり言って待っている時間で、ボート乗り場まで行けた程だが、いまさら歩いていたら8:00には間に合わない。くそぅ。
7:55に成っても来ないので、それまで暇つぶしに話をしていた、知り合いのおじさん似のトゥクトゥク(モドキ?)の運転手に5000Kipで乗せてもらう。

そうして何とか8:00にたどり着いたものの、何かしらんが出発時刻が8:30に延期されている。…重ね重ねくそう。そんならあれから歩いても充分だったのに。

期待を悪い意味で裏切らず、ボートは昨日見た写真の通り、10人乗りぐらいのバランスの怪しいやつ。チョッと座りなおしただけで、転覆しそうな程グラグラする。乗客の1人が大暴れ、いや小暴れしたら、簡単に転覆するであろう。俺なんかがちょっと暴れたりした日には、もう大変だろう。この乗客の命は俺が握っていると行っても過言ではないぜ。
ただ、走り出せばそれなりに安定するので、安心して座りなおしたり、屁をこいたりしてくつろぎ、2時間弱でチャムパーサックに到着。

ここも凄い小さい街だ。船着き場も特になく、普通の川岸である。
つか、本来町の中央に止まるはずなのだが、なぜか今は北の方に1km弱離れたところにとまることになっているようである。
まずは、町の中心地まで行こうかと歩いていたら、ソンテウの運転手が話しかけ来たので話を聞くとVongPaseud
GuestHouse(ボンパースト・ゲストハウス)の親父らしい。底抜けに陽気で、意味も無くウヒャヒャと笑う。丁度、そこも覗いてみようと思っていた宿なので、送ってもらう。(無料)
ゲストハウスは、室内トイレ付きで、ホットシャワーだと5$、水シャワーだと3$である。室内もきれいだったし、まだまだ暑いので、$3の水シャワーの部屋を借りる。

荷物を置くと、直ぐにワット・プーに向かう事にする。
自転車で行ける距離らしいので、宿の自転車を借りるが、ヤケにサドルが高くて硬いので尻が痛いぜ。

途中、道沿いに小学校(?)を2つ見た。パークセーでもあんな小さな町にいつくが学校を見かけたのだが、なんかラオスって学校が多い気がするな。
今は丁度、昼時間で皆が家に帰る時のようで、大量の子供達とすれ違いう。皆俺を見て

 「サバイディ!」(ラオス語のこんにちは)

と挨拶してくる。観光客や、外人を見て過剰に珍しがっているわけでもなく、普通に知り合い親しい人にでも挨拶をするかの様で、手を振る姿も、笑顔も自然な挨拶であるなぁ。
しかし俺は、まだラオス語の挨拶が「サバイディ」だったかどうかも覚えておらず、その発音にも自信が持て無てないし、なんか照れくさくもあり、モジョモジョと挨拶を返しながらすれ違う。

ワットプーまでは、10Km弱あるので結構遠いが、坂が全くないので距離はそんなに問題にならない。景色を見ながらのんびり自転車を漕ぐ。のどかで悪くない時間だが、尻は相当痛い。もう、尻が限界とギブアップしそうになったころ、ようやくワット・プーに到着した。結構遠かったな。入場料30,000Kip。

ワット・プーはクメール遺跡の一つ。ユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録されている。クメール遺跡なので、カンボジアの遺跡群と雰囲気が似ている。
壊れっぷりもカンボジア似であり、ここの本堂は小高い丘と言うか、山の上にあるのだが、ふもとの神殿は派手に壊れている。カンボジアとの違いは、こっちは立ち入り禁止である。
本堂を見るには、山を登らなくてはならず、これがなかなか大変な作業である。ただ、本堂の方はそこまで壊れておらず、ヒンドゥー教の神々がそこかしこに彫られているのを見ることができる。俺のお気に入りのヒンドゥー教の神様カーラに関しても、きれいな形で、なかなかデザインも素敵なものがあった。カメラがなくて残念である。
ちなみに、カーラは、なんか食欲旺盛で、自分の体まで食べてしまって、なんか悪さしようと太陽も食べたが、体が無いからすぐ出てきてしまう(その間が日蝕)みたいな、いかにも的な神話のエピソードを持つ神様。
※この神話の神さまは、「カーラ」と聞いたと思うのだが、「ラホーン」のような気がする。

本堂を背に下界を見下ろすのも壮観で気分が良い。下にいる人がゴミのようだ。

  「言葉をつつしみたまえ。君はラピュタ王の前にいるのだ。」
的な気分である。

ここは、観光の見所としては、敷地は広いものボリュームが少ない。麓の神殿も入れるようになれば良いのだが。しかし、現在のラオスの世界遺産は、こことルアン・パバンの町の2つだけだからか、それなりの観光客が常にいるような場所であり、チャンパーサックに泊まらずに、パークセーや南のほうの島々から、日帰りで訪れる人も多いようだな。

尻も少しは回復したようなので、また自転車を漕ぎ、宿へ向かう。
この時間は今度は、飯を食い終わって学校に戻る時間らしく、またまた大量の子供とすれ違いながら、「サバーイディ!」の嵐である。実はあれから「サバイディ」の発音を一人ブツブツと練習していたので、今度は自信を持って、「サバイディ!」と挨拶を返しながらすれ違う。それにしても、なんか人気者にでもなったかの様な気分であるな。

帰りの道すがら、適当な食堂に入り、昼飯を食いながらのんびり。のどかである。幼稚園ぐらいの姉弟が何か買い物に来て、弟がグズっているのをあやしたりしている。幼いながら凄くしっかりしているのが微笑ましい。ラオスの子供はみんなああなんだろうか。

宿に戻ると、再び尻が限界であるので昼寝をし、夕方目覚める。
晩飯には、宿に併設されている、川沿いのレストランで摂ることにする。ここで日本人を発見。つか、それまでに何度かすれ違ってはいたのだが、飯を食いながら話をする。
話し始めると、止まらない感じの話し好きの人であった。KTさんと言い、今日は同じ宿に泊まっているらしいが、その前は南のデット島から来たらしいのその情報を貰ったりと、話をする。彼は明日北に向かうらしい。

俺は明日はシーパンドン(デット島、コン島など無数の島がある地方)に行きたいのだが、どうもここからの行き方が不明である。一度パークセーに戻らないと無理っぽく、だったらもうそのまま北に向かってしまおうかとも思う。
とりあえず、宿のウヒャヒャ親父に話を聞くと、一応方法があるっぽい。ただ、ツアー向けのお手軽なのは無く、ラオスの一般人が乗る交通手段を乗り継ぐ方法である。
ホテルの前にラクサムスィプ(LAK30)行きのバスが、朝止まるのでそれに乗って、LAK30で南行きのバスに換えれば良いとの事。
言葉もわからないのに、「南行きのバス」と言うそんなアバウトな物に乗って大丈夫か怪しいのだが、まぁ、行き過ぎても、そこから近くのカンボジアの国境だろう。その前に、LAK30で降り損ねたら、そのバスはパークセーに行くらしいので、南はあきらめてそのまま北上しようと決める。