俺様の思い出集。
3月 1 1998
Kが終電を逃し、深夜にタクシーで家に向かっていると、運転手が
「死んで何年になるの?」
と聞いてきたそうだ。 死んでないし、なんて答えていいのかわからず、怖いのでその後ずっと黙っていたそうだ。
「後々考えると、『住んで何年になるの』と言っていたに違いない」
とKは自分を励ましていた。
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Kが新宿を歩いていたら、いきなり外人が寄ってきて、Kに向かって
「香港人?」
と聞いて去っていったそうだ。
高校の部活の話をしていたら、Tが山岳部だったと言い出した。 なにやら女の子が多かったから入部したらしい。 まあ、そんな理由だろうとみんなで受け流していたら、Tは悔しくなったようで、
「でもなあ、練習は真面目にしたんだぞ。 近くの山にトレーニングで登りに行くのに、学校近くの海岸で砂20Kgもリュックに詰めて行ったんだぞ!!」
と言った。 みんなそれには感心して、『そいつは凄いな』と褒めた。 『山登りでは、100gが1Kgに相当すると言う話が有るくらいで、単純計算でも200Kgだ。 それは大げさだとしても、かなりの重さで平地を歩くのも大変だよな。』と言ったような話をしていると、
「実は電車に乗る前に、駅で半分(10Kg)捨てた」
と白状した。 さすがに最後まで20Kg背負って行ったと言ったら、そのうちバレると観念したようだ。 しかし、『それでも10Kgは凄い』と皆でまだ褒めた。 すると、
「実は電車を降りて、さらに半分(5Kg)捨てた」
と白状した。 「ふーん。 でも本番に備えて負荷付けてトレーニングするんだな」と言うと、
「山に着いて麓で残り(5Kg)を捨てた」
と白状した。 チとTが哀れになってきたので、「でも、ちゃんと山登りのトレーニングしてたんだな」と言うと、
「そして、山に登らず電車に乗って帰ってきた」
と白状した。 いい加減呆れて、
「お前ら結局電車の中で砂背負っていただけかよ!!」
と俺様が言うと。
「いや、電車でリュックは下ろして地面に置いていた」
と白状した。
まあ、一番最初の発言に嘘はない。 それにしても、いったい彼らの部活は何をしていたのだろうか? 海岸の砂を各地にばらまいて帰ってくるとは、はた迷惑な団体である。 せめて山登れ。
3月 1 1998
K(その2) | 俺様について
Kが終電を逃し、深夜にタクシーで家に向かっていると、運転手が
「死んで何年になるの?」
と聞いてきたそうだ。 死んでないし、なんて答えていいのかわからず、怖いのでその後ずっと黙っていたそうだ。
「後々考えると、『住んで何年になるの』と言っていたに違いない」
とKは自分を励ましていた。
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