8月 15 2005
2005年8月15日(月) その3 ゴールデン・トライアングル→メーサイ | タイ旅行(13)
ワット・プラタート・プーカオを出て山を降り、メーサイに向かおうかと思のだが、相変わらずバスの乗り場が解らない。
何人かに尋ねてみた物の、相変わらずあっちとかそっちとか、そこらへんとかなんか要領を得ない。 その中で、ボート乗り場の人が暇なのか広場のテーブルで新聞を読みながらくつろいでいるので、挫けず尋ねてみると、「ここだよ」とその辺りを指さした。 特に看板などもないので、念を押してみるが、確かにココらしい。 と言うことで、そのままその人のテーブルについて待つことにする。 質問してその場にいるんだから、ちょっとは便宜を図ってくれるに違いないと期待しての事である。
俺のプレッシャーを感じてか、青年は時折チラチラと道路方面をチェックしてくれているようで安心できるぜ。
「ボートは乗らないか?」と言うので、「今日の朝、チェンセーンからココまでボートで来たんだ。」と告げると、「そうか。」と言ってまた新聞を読んでいる。 そのボートはメーサイまで行くか聞いてみると、ここから出るボートは、このゴールデントライアングル付近を周遊するための観光用のボートらしい。
この青年が偶にぽつりぽつりと話しかけてくるのでそれに応じている内に、もう一人仲間らしい人が現れ、日本から来たというと興味があるようなので、色々話をしてバスを待つ。
後から来た男は、知り合い(タイ人か日本人かは不明)が京都に住んでいるらしく、そう言うこともあって日本に興味があるようである。 そして、京都、大阪、長崎、広島、東京、横浜等の地名は知っているようだが、それらの位置関係が解ってないようなので、図に書いて説明したりする。
他に折り紙を折ってみせたり、車やバイクの話もした。 タイの車やバイクは90%以上日本車であるのでそれも興味があるらしい。
兎に角、彼は日本に色々な面で興味がある事がヒシヒシと伝わってきた。
先の青年の新聞の写真を指さし、「これがタイの首相だ」と言われ、タマタマ持っていた日本の新聞を見せ「これが日本の首相だ」と答えると、「小泉首相はダメだね」言っている。 これを聞いて日本の政治にも興味があるのかと思って、何でダメと思うのか聞くと、「髪型が変」と言っていた。 小泉首相に関しては、特にそれ以上の興味はないらしかった。
そんな感じで1時間ぐらい話していたところ、急に二人がガタッっとい立ち上がって、少し離れた道路に向かって指笛を鳴らし、大声で何か叫びだした。 みると、ソンテウ(数人乗りのワゴン車でミニバスとも呼ばれる)が走っており、二人の呼びかけに応じて近くに停まった。
そうか、このゴールデントライアングル付近ではこういう不定期に通るソンテウを自分で停めるんだったのか。 それでみんなバス乗り場を聞くと、アバウトな答えに成っていたんだな。
それにしても、そのソンテウは停まる気ゼロって感じの勢いで走っており、そう知らないと呼び止めて良いんだか分かんないぞ。
二人にお礼とお別れを言って、ソンテウに乗り込みメーサイに向かう。 いろんな乗り物シリーズ、ソンテウもこれでクリアだ。
ソンテウは6人ぐらいは座れ、無理に詰めれば十数人は乗れる感じだが、先客はおばさんが二人だった。
途中おばさんにどこまで行くのかと聞かれ、メーサイだというと、「終点だからずっと乗ってれば良いよ」と教えてくれた。 よく俺の降りる場所がわからない不安が解ったな。 エスパーかもしれない。
30分ぐらいすると、メーサイに到着。 チェンセーンから、ゴールデン・トライアングルまでと同じぐらいの距離で、ボートと同じぐらいの時間だな。
ソンテウから降りてフト見ると、巨大な門がある。 おお、これがミャンマーとの国境で有るな。
ここメーサイはこれまた小さい街であり、来た目的はまさにミャンマーに入国する事である。
とりあえず宿を決めてからミャンマーに挑もうぞ。
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8月 15 2005
2005年8月15日(月) その4 | タイ旅行(14)
バンブーホテル
向かいはちょっと先の川を挟んでミャンマーだ。
メーサイの街並み。
今日は、しょっちゅう大雨が降ったり止んだり。
ガイドブックを頼りにゲストハウスがあるらしい道を歩く。
どうやら、タイ、ミャンマーの国境付近は川沿いに沢山ゲストハウスが有るようで、探すのに困らないぜ。
その中で何となく見晴らしが良さそうな「バンブーホテル」と言うゲストハウスを見かけたので、とりあえず入ってみる。
中には、小学生の低学年ぐらいの女の子が店番をしていた。 その女の子は、頬にタナカを塗っていた。 タナカというのは、ミャンマーの女性(だけか?)が日焼け止めや、美容や、化粧を兼ねて塗るクリームである。 タナカという木の粉で出来ている。
今まで、タイではタナカを塗っている人は見かけなかったので、この娘はミャンマー人かもしれないな。
こんな幼いのだがおしゃまな感じの女の子で、他には同じぐらいの女の子がもう一人いるだけで他に人は見あたらない。 この娘は俺以上に英語を喋り、しっかりと店番をしている。
部屋の空きは有るらしく、部屋を見せてもらいお湯も出るようで問題もなく、250Bと言うので今日はココに決める。 メーサイは小さい街で宿の相場も、ほかより少し安いようだ。
ちなみに、チラと宿帳が見えたのだが、アルファベットの名前の横には、230Bと書いてあったりするので、さらに値切る人が多いようだ。 さすがに俺はこの娘を相手にこの値段以下に値切る気にはなれぬ。
荷物を置いて国境に向かう前に、ちょっとメーサイの街を散歩する。
ついでに明日のバス乗り場の位置を確認及び、チケットを購入しておこうと、ガイドブックに載っているバス乗り場付近を彷徨ってみるが一向に見つからない。
バイクタクシーのおじさんに話を聞くと、結構街から離れた位置にあるようである。 このガイドブックのバス停マークは一体なんなのか謎だ。 その街から離れたバス停は、国境の門からソンテウが出ているので、それに乗っていけば良いらしい。
さらに話を聞くと、時刻表を持っているようで、明日のチェンマイ行きのバスで、俺の都合の良いバスは、エアコンバスで、6:30発、8:00発、11:00発と行ったころ。 8:00発ぐらいのつもりでおこう。 また、明日も早起きしなくてはならないな。
明日の予定が立ったところで、いよいよミャンマーに入国だ。
ミャンマーは一昔前はビルマと呼ばれていた国だ。 しかし、ビルマと言っても、俺は「ビルマの竪琴」ぐらいしか知らない。 つか、その映画のストーリーもよく知らず、「水島!一緒に日本に帰ろう!」と言う呼びかけと共に、坊主姿の中井貴一を思い浮かべるぐらいだ。 ほとほと自分の勉強不足が悔やまれる。
国境から見た、タイ、ミャンマーを隔てる川。
ビルマ語の看板
これがビザか?5$か250Bで取得可能
橋の横のバザール
今日は雨が降るからシートが掛かっている。
ミャンマーの街並み。
あの山ぐらいまで行こうかと思ったが
結構遠かった事もあり止めた。
宝くじだろうか?
お坊さんが凄い悩んで選んでいた。
国境は、川に掛かっている橋の上にデカイ門として存在している。 少し前には、麻薬がらみ銃撃戦があったりして物騒で、外国人なんかは特に通過できなかったようだ。
二国を隔てるこの川はもう本当に細い。 多摩川より細い。 鶴見川より細い。 二俣川よりは太い。
こんな、三段跳びで超えられそうな距離に違う国が有るとは。 チェンセーンで感じた以上に不思議な感じだ。
丁度、現地ガイド(たぶんタイ人)付きの日本人のおじさんが入国するところを見かけたので、ひっついて入国を試みる。しかし、現地ガイドが殆どなんもしない上に、国境のミャンマー側の係員は英語が殆ど通じないため、結構てこずってしまった。 危うく、ビザ無しでミャンマーに密入国に成ってしまいそうになってしまった。
国境の途中でビルマ語の看板を見かけた。
うーむ、タイ語も不思議だが、ビルマ語の看板も不思議だ。なんか知恵の輪のようだ。これだけ沢山の文字が描かれているのに、アルファベットは1文字も出てこないんだな。
ビルマ語で注意されても何を注意されているのか全く解らぬぜ。
ビザらしき物を見ると、PM5:00までに戻らなくてはならないらしい。 現在3:30頃であまり時間がなくて、ちょっと焦るぜ。
国境を抜け橋を渡りきると、右側にバザールのような店の並びがあるのが見える。
そこに向かおうかと思ったところ、国境入り口の所で待ちかまえていた物売りが凄い勢いで殺到してきた。 まるでスター扱いである。
みな、駅の弁当売りの様な首からかける入れ物を掲げており、売っている物は、タバコとエロCDビデオの様だ。 要らないと言っているのに凄いしつこい。 今回の旅行ではこんな物売りアタックを受けなかったのだが、インドのタージマハール近辺を思い出す勢いである。
俺はタバコを吸わないし、エロビデオなんぞ日本に帰れば売るほど持っているので、わざわざこんな所で買うつもりは無い。 むしろ俺が売りたいぐらいだ。
大体、売っているエロビデオは日本の女優ばかりである。 日本のエロビデオは世界を席巻している様だな。(ただ単に、こういう物を買うのが日本人ばかりだからかもしれない)
タバコのの値段はかなり安いらしく、ミャンマーでタバコだけ買って、直ぐにタイに戻る人もいるらしいな。 エロビデオ安いのかどうか不明。 値段を聞く気もしなかったが、値段ぐらい聞けば良かったか。
物売りを避けながらバザールの通りを歩く。
ここらで売っている物は、先のようなタバコ、エロCDの他は、電化製品、オモチャのようなものばかりであり、タイバーツも使える。 しかし、俺の希望する様な、この土地ならではと感じさせるような物はなかったので、何も買う気は起きなかった。
途中スコールが降ったり止んだりするので、その都度雨宿りしたり歩いたりして(大半は雨宿り)、30分もしない内に見るところが無くなってしまった。
まだ、1時間ぐらい時間があるので、せっかくなのでチョット街を散歩する事にする。
バザールからチョット離れると、外人は全くいない。 やはりあそこで買い物して直ぐに戻るもんなんだな。 ビザによるとは、タチレクと言う地区内は自由に歩いて良いようだが、何処までがその地区か不明だが適当に彷徨ってみる。
街は国境付近はそれなりに栄えているのだが、ちょっと離れると直ぐに寂れてしまう。 観光するような物も無さげだ。
所々店も有るががらーんとしている。 話には聞いていたが、タイと比較にならないぐらい物資が不足している様な感じだ。 こりゃ物売りも必死になるのも頷ける。 なんか興味本位で散歩しているのが、申し訳ない気になってくる。
外人が国境からあまり離れて散歩しているのも珍しいのか、結構注目を浴びてしまう(でも皆にこやかだ)ので、まだ時間はあるが引き返すことにした。
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By 俺様 • 2005年 タイ旅行日記 • 0