8月 15 2005
2005年8月15日(月) その6 メーサイに戻る | タイ旅行(16)
ミャンマーから出国。
時間は、タイ時間で5:00PMを少し過ぎた時間であるが、ミャンマー時間ではまだ5:00PMは過ぎていないため問題なく出国した。
そして通路を歩いて、タイの出入国管理事務所にたどり着くと、門が閉まってるし。 うぉい!
あのビザの記載はミャンマーが発行した物だから、ミャンマー側ではミャンマー時間の5:00時までOKだが、それはミャンマーの都合で、タイ側ではあずかり知らぬ所なのか? そんぐらい程良く調整して欲しいところだ。
うぁ、俺はこの通路で明日まで過ごすのだろうか? いまこの道は何処の国に属するのだろうか? なんか映画、ターミナルみたいだが、そんなに格好いいもんでもない。
川に飛び込んだり、橋の淵にぶら下がって入国することも、俺の肉体的には可能だが密入国に成ってしまうので、その後の扱いがどうなってしまうのか謎である。
そんな感じでうろうろしながら、川の様子や橋の様子を窺っていると、タイ側の門を開けてくれたので助かった。
…助かったと言うか、タイの係員が早めに締めてしまっただけなんじゃないかと言う気もするが。
それにしても、せっかくココまでご機嫌で旅行してきたのに、ミャンマー入国して一気に台無しに成った気分であるな。 ガッカリしながらゲストハウスに向かう。
俺の泊まるゲストハウスに近づくと、なんか道の真ん中に立ち、向かってくる俺の方を見ている人がいる。 頭が大きく、手が長く、なんか宇宙人みたいな感じである。
ストレスで変な物が見えだしてしまったのか?と思っいながら歩いていると、「ミャンマー行きました?」と日本語で声をかけてきた。 どうやらこの宇宙人は日本人らしい。
行って今帰ってきたところだ、と答えると、入国手続きや、出国手続きの時の荷物のチェックのことをヤケに細かく聞いてくる。 『大麻でも持ち込もうとしているのか?』との疑いがよぎったが、話を続けると「ミャンマーで無修正エロCDビデオを大量に買って来たい。」との事である。 かっこわるぅ。
この宇宙人は、以前にもここからミャンマーに入国して、それらを入手して味をしめたらしい。
今回は既に、6ヶ月ほど東南アジアを旅行しており、最後のイベントにここでエロビデオを買って日本に帰るつもりとか。 このエロビデオ購入が今回の旅全体を通しての最大の目的であるらしい。 6ヶ月も旅行してこれが目的とは…。
以前買った時のビデオの内容は期待通りの無修正であったり、騙されてモザイク入りだったり、質が悪く再生できない物もあったりと、様々だったらしい。 それらの統計によると、「あの棚を持って売り歩いている奴らのは物が悪いので、店で買った方が良いですよ。」と要らぬアドバイスをされた。
その時の入国では、さしたるチェックを受けなかったのだが、現在はどうなのか知りたい様子だ。 とりあえず俺は小さいショルダーバッグだけ持って行ったが、中身のチェックは全くなかったので、そう教えておく。
彼は「本をくりぬいて間に挟む」とか、「音楽CDも買って、中身を捨ててエロCDに差し替える」と言った密輸の手口を考えているようで、「こんな手口はどうですかね?」とか意見を求めてくるので、いいんじゃないかと答え、「それより日本の池袋とかで買えば?」と言うと、「日本じゃ大変じゃないですか」とか言われた。 …いや、わざわざこんな所で買う方が大変だと思うがな。 日本の税関もあるし。
それにしても、あのビデオ購入を目的にしている人がいるとは意外であった。
そんな会話をしていると、日本の女性バックパッカーが1人通って話しかけてきたので、宿の値段とかの情報交換したり世間話した後、各々の方向へ分かれる。 バンコク出て以来日本人にあったのは初めてだが、メーサイには日本人多いのだろうか。
部屋に戻ると何となく折り紙を始めてしまう。 ガイドブックにも書いて有ったとおり、結構喜んでくれたりするのだ。
しかし、鶴と、手裏剣ぐらいしか折れる物がないな。 昔は結構得意で、いろんな物が折れたんだが。 記憶をたどりながら色々折っている内に、熱中してしまい、気付くと陽が落ちているのか部屋が暗くなっている。
…あ、メコン川の夕陽を見るの忘れてた。
慌てて外を見るがもう陽は落ちきっている様だ。 この旅の目的だったのだがガッカリだ。
一応、夕陽を見るのならどのポイントが良かったのかガイドブックを眺める。
…ここの川、メコン川じゃねーの?
うぉ、大誤算。 てっきりタイの北方の国境はメコン川が隔てていると思っていたのだが、ゴールデン・トライアングルの地点で、ラオス、ミャンマー間を流れるのがメコン川で、タイ、ミャンマー間を流れるのはルアク川で、このメーサイ付近では、サーイ川と言う名前に成ってやがる。
大体、国境の橋から見た川幅では、夕陽が落ちる所なんか見える程大きくなかったよな。
チェンライから、チェンセーン、メーサイの順番を選んだ地点で、既にこの計画は破綻していた様である。 メーサイ、チェンセーンの順にするべきだった。
また、チェンセーンに行くには日程が足りぬ。 そう考えると、バンコクのTATで取得した航空券のチケットが、チェンマイ止まりに成ってしまった地点で、ダメループに陥っていたのかもしれんな。
もう仕方ないので、晩飯を夜の屋台ですませ、ドリアン食ったりしたのち、フテ寝する事にする。
明日も早いぜ。
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8月 16 2005
2005年8月16日(火) その1 メーサイ→チェンマイ | タイ旅行(17)
うるせぇ鶏
門が閉まっているし
6時頃目が覚める。
覚めるというか覚めさせられた。 何故なら、ゲストハウス前の広場に放し飼いされている鶏が鳴きまくっているからである。
本日は7時頃起きようと思っていたのだが。
日本人故に感じるのかもしれないが、タイの鶏は凄い音痴である。 鳴き声の最初の方は、日本のスタンダードな鶏の鳴き声と似ているのだが、
「コケコッコーエゥェウエゥオォォコー オェ~ エロエロエロオェ~…」
と、途中からモジョモジョ言い出したかと思うと、そのままノーブレスで大声に戻ったりしていつまでもエロエロ言っている。 凄い肺活量だぜ。 そのうえ、最初のコケッコッコーの声が異常にデカイ。
そんでもって、エロエロオェーがフェードアウトしたかと思ったら、今の鳴き声が気に入らなかったのか直ぐに、
「コケコッコーエゥェウエゥオォォコー オェ~ エロエロエロオェ~…」
と続けるのである。 前の広場にはオスは1羽しかいないようだがひっきりなしだ。 よく近所の人たちは起きないもんだな。
仕方なしに、出かける用意して出口に向かうと、早すぎたのか門が閉まってる。
鍵が閉まっているとかではなく、扉の外側にカーテンがされて、その上外から丸太で抑えられている。 あの子供がそんなパワーを持っていたのだろうか?
隙間から出ようとチャレンジしたが、どうにも上手く行かぬ。 そこでうろうろ様子を伺うと、隣のレストランだかゲストハウスだかの連絡通路の様なものを発見し、そちらの出口から脱出成功。
なんつーか、厳重なんだか、いい加減なんだかよくわからんな。
国境前に辿り着くと、バスターミナル行きのソンテウ(8B)らしきものに乗り込みターミナルに到着。
チェンマイまでのチケットを購入した後、そこらへんで朝食を摂りながら8時の出発を待つ。
飯屋のおばさんは言葉が通じないが、色々よくしてくれて、美味しく頂くことが出来た。 テーブルには色々調味料が置いてあり、色々かけて味を楽しむ。
タイのメジャーな調味料、ナンプラーらしき物もあった。 ナンプラーは魚臭いときいていたが、そんな臭いはしなかった。 この味結構好きだな。 俺に合っている気がするぜ。
チェンマイ水没中
川に車が突入しているのではない。
チェンマイ駅
8時になりメーサイを出発し、9時過ぎにチェンライに到着。
10時まで停車するとのことだが、不安なので乗ったまま待っていた所、9:30で出発してやんの。 アブねぇ。 乗って待っていて良かったぜ。
メーサイでは10人ほどしか乗ってなかったバスだが、チェンセーンでは満員となった。
チェンマイに向かうバスの中、俺は寝たり転けたりしていたのだが、途中で他の乗客は入れ替わり立ち替わり、結構入れ替わっていた。
そのうち1人の青年が俺の横に座った。 なんか本を読んでいるので、チラッと見てみると漫画である。
タイでも漫画は多いのか?と思ってよく見ると、なんか見たことある絵だ。 う、あれは、「ジョジョの奇妙な冒険」じゃねーか。 第三部のジョジョと、ワムウが闘技場で闘っている辺りだ。
俺の視線に気付いたのか、青年が、ん?って感じで俺の方を見るので、「JOJO?」と聞くと、うむ、と頷いていた。 「ジョジョ」で通じるとは。 この漫画のセンスはタイでも通用するんだなぁ。 面白そうだから、どこかで本屋を探して、漫画を物色してみるとしよう。
13:00ちょい前ぐらいで、チェンマイに到着。 2日ぶりだぜ。
このチェンマイバスターミナルは、チェンマイ市街からチョット離れている所にあるので、とりあえず市街に向かう。 つか、目印になるところが解らないので、鉄道のチェンマイ駅に向かう事にする。
タクシーやトゥクトゥクとかが見つからないので、うろうろしていた所、ソンテウ運転手に「50Bで駅まで乗せてやる」と言われ、ちょっと割高だがそれに乗ることにした。 ソンテウ貸切である。
チェンマイ駅に向かう間、街並みを見ていると、所々水没している。
街全体と言うわけではないが、水はけの悪い所などが結構な深さで水没しているのである。 家によっては、中まで浸水しているようだ。
昨日の大雨はこちらでも降っていたのだな。 こっちの方は熱帯雨林気候で、あんな雨は普通にある事なのかと思っていたが、こっちの方でも珍しいぐらいの大雨だったようだ。
駅に着くと、せっかくなので、チケットを予約しておく。
予定では今日、明日とチェンマイを観光し、明日の夜の寝台車で、アユタヤに向かうつもりである。
駅では、当日と明日以降のチケット売り場は別になっており、奥の方にある予約チケット売り場にてチケット購入。 電車も、宿屋、バスと同じく、エアコンか、FANかで料金が違う。 さらに、寝台車はベッドが上か下かで料金が異なる。 下の方が料金が高いのだが、よく解らないが、それだけ良いと言うことだろうと思い、FANの車両の下側のチケットを購入した。
ちなみに、FANにしたは、「タイのACは凍えるほど寒い」との噂を聞いていたからである。
これで明日いっぱいまで、思う存分チェンマイを満喫する事が出来る。
宿を決めて、チェンマイ観光へ行くぜ。
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By 俺様 • 2005年 タイ旅行日記 • 0