11月 9 2007
2007年11月9日(金) ラオス(デット島):タヴァンデンゲストハウス
予定通り7:30にホテル前からソンテウに乗り込む。
昨日のKTさんもLAK30まで一緒である。バスに乗り込むと、運転手から15,000請求される。ウヒャヒャ親父の話では10,000という話だったのだが。KTさんは、親父にはパークセーまで15,000Kipと聞いていたが、20,000取られたらしい。5000Kip値上がりしたのかも知れんのだが、現地人がお金を払うのを見ていたら、やっぱり我らがボられているのが判明。なんか結局いつもボられる時に、疑いながらもしっかり払ってしまっているのが残念である。
途中、川を渡らなければならないはずだが、どうなるのかと思っていたら、どうやら馬鹿でかい渡し舟があり、我らの乗っているソンテウごとその渡し舟に乗って、向こう岸に渡された。
LAK30迄の料金しか払ってないので、しっかりそこでおろされ、待つことしばし。南行きのバスと言うか、でかいソンテウが来たのでそれに乗り込む(30,000Kip)。またもやバスに揺られて数時間。
途中ところどころ停車するときに、飲み物や食べ物売りが近寄ってくる。中には、バッタの串焼きを売っている人もいて、肉の串焼きと間違えて買いそうになってあせった。う~ん、まだ虫を食べる覚悟はできてないのだよな。その上、なんかこのバッタでかい。いきなりこんな大物で昆虫デビューする勇気は無いのう。せめて、もう少し小さい芋虫系からにしたい。
宿のウヒャヒャ親父に、バスの運転手に「ラーコーン」と言えば通じる、と言われていたので、バスに乗り込む時、何の事かわからないまま言っておいたからか、なんかよくわからない所で下ろされた。他に誰も降りないのが不安だ。「あっち」見たいな方向を示されるが、そっちの方に道が長く伸びており、俺の目指す川や島がありそうに見えないのがこれまた不安である。
しかし、仕方ないのでその道に沿って進んでみる。途中、外人が詰まったバンに抜かれたりし、「あれはパークセーあたりからのツアー用のバスだろうか」と羨ましく思いながらも、少なくとも道はこっちでよさげ、と勇気を得ながら進むと、結構歩いたところで川に出た。
ただ、ここは目指している渡し場ポイント「ナーカサン」よりちょっと北の、「ハートサイクーン」と言うところであった。ここからは、コーン島と言う島には近いが、俺の目指す、デット島やコン島(コーン島に非ず)とはちと遠い。もともと「ここら辺の島目指せばみんな一緒だろう」と思っていたのが失敗であったな。
一応、ここからでも
・デット島、コン島までボート15$
・ナーカサンまでバイク。 5$
・コーンパペンの滝を見てから、ナーカサンまでバイク。8$
と言った移動手段はあるようだ。
ちと高いので悩んでいたら、丁度ここ経由のナーカサンやら、国境行きのバスが来たので、それなら、40,000で良いといわれたので乗ることにしたが、多分ボられている上に、先のLAK30からのバスに乗っていれば、そのまま行けたっぽいのが悔しい。
「ナーカサン」で、デット島に向かうボートに乗り込んでいたところ、逆に島からナーカサンに到着した船から出てきた人の中に、見覚えのある人発見。おお、彼はタイのドミトリーで一緒だった、南ラオスに向かうと言っていたYSである。しかし、すぐに名前を思いだせず、呼びかけられずにアウアウしていたら、向こうは気づかずに行ってしまった。彼はコレまでこの島にいて、これから多分ビエンチャン行きのバスに乗るのだろうか。
ナーカサンからデット島、コン島までの舟は、1人だと、30,000Kipだが複数人の舟に便乗すれば、15,000らしい。ツレもいないので諦めていたが、他の外人の便乗できたので、15,000で乗ることができ、そのボートでデット島に上陸。
上陸したものの、このボートが島の何処に停まったのか謎。
来た方向等から雰囲気的に北の先端あたりにいるらしい事。「地球の歩き方」を見ると南側、コン島と繋がる橋の付近にしか宿がないので、そっちに向かって歩き出す。デット島の中央を横断するように歩きだす。相当歩いてからもうひとつのガイドブック、「メコンの国」の方をチェックしたところ、今はどうやら北側に宿が集中して、もはやそちらがデット島のメインっぽい事が判明。しかし、いまさら戻るほうが遠いのでそのまま歩き続け、端のふもとにたどり着く。この道のひたすら畑であり、景色が変わらないからかなんか凄い遠く感じた。
今日の宿には、タヴァンデンというゲストハウスに泊まることに。ガイドブックに載ってない無いが、去年辺りにオープンしたらしい。
トイレ・シャワー付きだが、シャワーの水の出がすこぶる悪いのが難点か。あと、部屋の中に明かりはない。外や隣の部屋にはあるのだが、なぜか俺の部屋にだけ付け忘れたらしい。25,000Kip。宿の主、カンモックと言う若者が英語を少し喋る。
宿に荷物を置き、自転車を借りて、コン島にある見所のひとつ、ソンパーミットの滝を見に行く。行く途中、砂利の坂で転倒し、左肋骨を強打する。相当痛い。背骨と右肋骨も、まだまだ現役で痛みがあるので、身体全体が痛い。これで、背骨(交通事故で負傷)、右肋骨(カンボジアで負傷)、左肋骨(ラオス)と、ぐるりと満遍なく身体を痛めてしまった。
ソンパーミットの滝は、滝と言うだけあり、滝である。といっても、日本の華厳の滝みたいな長く細い滝ではなく、幅が広く落差はそんなにない。ただ、メコン川というと、茶色く幅広い川が悠々と流れているイメージが強いのだが、このように荒れ狂う姿は実際に目にしないと想像が難しい。実際長大なメコン川のこのような姿を見ることができるのは、この一体だけだそうな。
水量もただ事ではないので、滑って転んで落水したら、カンボジアのときのように笑っている場合ではなく、あっという間に水に巻き込まれて行方知れずになるだろう。しかし案の定、柵などもなく自己責任で何処までも近づけるのが恐ろしい。
滝を見た後は、自転車でコン島を少しサイクリング。借りている自転車のサドルの固定が甘く、グネグネと動くので尻の加減が難しいし、道もガタガタなので結構大変である。
こうして眺めた感じでは、見所的なものはない。みんなコン島や、デット島に来た人は、
「何もないので、ひたすらボーっとして過ごす所。だが、それがいい。」
とか言っていたな。
日が落ちかけたので、デット島の北端、今日船で到着したあたりに夕日を見に向かったのだが、日没に間に合わず残念である。ちなみにそのあたりを眺めてみたところ、やっぱりこっちのほうが南側より圧倒的に栄えている。宿も多くツーリストも多いな。色々な企画のツアーもこっちに集中して集まっているようである。
夕日を見損ねて、諦めて川沿いの道を引き返す。
しかし、日没から少し時間が経ってしまい、真っ暗になってしまった。道には街灯も全く無く、北の栄えているところから離れると南に到着するまで、ほとんど民家などもない。俺の歩いている細い道の左手はすぐメコン川で当然明かりは無く、逆側は山で樹木が道に覆いかぶさるように生えているので、まさに闇である。
懐中電灯を部屋においてきてしまったのを悔やみながら、自転車を降りて手で押しながら、そろりそろりと道を歩く。判断材料としては草の少ないところが道、と言う感じなのだが、ところどころ判断に誤り山の中に入って行きそうなってしまった。
あと、恐ろしいのが行きに見た橋である。短い橋であるが、ど真ん中に穴が開いており、普通に進むと間違いなく穴から落ちる状態であるのを見ていたのだ。なので、この橋をわたるときは端を歩かなくてならず、一休さんは通行不可である。橋自体ボロボロであり、手すりも無いので細心の注意が必要だ。
しかし、暗くて何処にその橋に突入するかわからないので、最初から道(っぽい所)の左端側を歩いていたら、全然関係ないところで道を踏み外して、低いが崖を少しずり落ちて、危うく自転車と一緒に川に転落しかけた。ほんとにもう、恐るべし所である。
そんな調子で歩いていたので、その橋から落下する事は無かったが、宿に辿り着くのに数時間かかってしまった。精神的に疲れてクタクタである。
宿では小さいレストランも併設されているので、そこで晩飯を頂く。
客も俺しかおらず、宿の主人カンモックも暇そうである。色々話を聞くと、英語を独学で勉強中らしい。これまで、話があまり通じず、多分俺の英語が間違っているのだろうと思っていたのだが、どうも向こうの英語も結構怪しかったのだな。
お互いのいい加減な英語を駆使して話をすると、ここは家族で経営しており、カンモックは客対応。姉はレストラン。兄の2人は舟を漕いだり、その他もろもろ担当であるようだ。片言でも英語が話せるのはカンモック一人であり、責任重大である。ただ、英語を覚えるにしても、泊まる客から少しずつ勉強して覚えているようで、大変な作業である。俺の英語は教えるに値しないので、代わりに折り紙を教えたところ、カンモック&姉が猛烈に熱中し始めた。
ただ、ふたりとも覚えが悪い。何回折って見せても覚えない。思うに、日本人なら、だれでも、折り紙の基礎が少しはあるから、”紙を正確に折る”と言う事の素養はあるのだろうが、そういう事をやったことの無い人に、さらにその上の、”折った紙で何かを作り出す”と言う事は相当難しい事なんじゃないかと思えてきた。ドレミファソラシドの音階が有ると知らない人に、音符を見て歌えとか、「ドレミファソラシド」と一気に言えとか言っても中々すぐに言えるものでもあるまいしな。
もっとシンプルなものを教えようと思うのだが、自分の折り紙レパートリーの少なさに参った。鶴、手裏剣、風船のほか、いくつかのユニット折り紙ぐらいしかできない。
やっぱり今後のために、もう少し色々折れるようになって起きたい気分である。
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11月 10 2007
2007年11月10日(土) ラオス(デット島):タヴァンデンゲストハウス
朝、コーンパペンの滝へ向かう。
俺の隣の部屋に、隣のベルギー人カップルが泊まっており、彼らも一緒である。カンモックのところのツアーで、60,000Kip。
コーンパペンの滝は、手前から公園のようになっていて、入場料が10,000Kipかかるらしい。これは先のツアー料金に含まれていないと聞き、ベルギー人カップルが、「そういうことは先に言わないとだめだ」と抗議して、カンモックは自腹を切ったようで可哀想である。もちろん、カップルの言い分も正しいのだが、俺は入場料をくらい払おうとしたのだが、俺からだけ取るわけにならないからか、断られた。
コーンパペンの滝は、昨日のソンパーミットの滝とタイプは同じだが、規模が違う。川幅、水量ともに桁違いであり、落ちたくない滝である。「ラオスのナイアガラ」と呼ばれたりする様だが、そこまではでかくないと思う。でも迫力満点である。
あの広大で長大なメコン川の大半がここを通過するので当たり前ではあるが、どこからこんな大量の水がくるのかと不思議な気分になってくる。それにしても、なんと無駄なエネルギーだ。水力発電にでも使って、デット島の道に街灯をつけて欲しいぞ。ここも自己責任で何処までも滝に近づけるのが恐ろしいのう。
コーンパペンの滝から帰ると、またすること無いのでコン島をぶらぶらサイクリング。今回はサドルがグネグネ動くやつじゃないので快適ではある。
小さい島とはいえ、結構広く感じるな。やはり道がガタガタだし、坂もあったり、道なき道を進んだりするから余計そう感じたのかもしれない。
おそらく島の南端に、デット島とは異なる、別の島に行ける橋があった。ここの下も川がゴウゴウと荒々しく流れている。橋はつり橋で、見たところ案外しっかりしているし、手すりのロープもある。んだが、下を流れる川の勢いに対しては、この程度のしっかりっぷりでは全く足りず、渡ってみようとチャレンジしたものの、恐ろしくなって途中で引き返した。「こ…このおれが 退くとは…」とひとりごちる。つか、そう簡単に落ちるものではないとは思うが、万一でもこんな人気の無いところで、落下したらマジに命にかかわる。やっぱり一人でいると、よほど大丈夫と思っても警戒してしまうぜ。落ちるなら、みんなの前で、ベンメリアの川へである。
今日も懲りずに夕陽にチャレンジ。少し早めに、デット島の北端に向かう。
この夕日が売りの川に突き出た宿もあった。その名も、サンセット。ここに泊まれば、部屋から眺めることができそうだな。
俺は適当な場所を見つけて、ボーっと水面を眺めているうちに、徐々に日が落ち始めた。雲が多くて、夕陽自体は何処にあるのやらわからなかった物の、雲にあたる夕陽が変化していく様が美しい。
このまま日が落ちきるのを待っていたら昨日の二の舞なので、少し早めに切り上げて、帰途につく。今日のルートは、初日に上陸で使った中央縦断の道。こちらは一本道であるし、橋も無いので安心だ。しかし、こちらも街灯は全く無いので、懐中電灯が相当頼りになった。
また宿で飯を食ってたら、なにやら今日はコン島でフェスティバルがあると聞いたので行ってみる。会場をしばしうろうろしていたのだが、なかなか始まらない。やっと何やら始まったのだが、ちょっとつまらない感じのフェスティバルである。70年代の日本の歌謡曲のような感じ。歌っている人がスターなのかもしれないが、俺には良くわからない。適当に飲み食いして引き上げる。
明日は、ラオスの首都、ビエンチャンに向かって旅立つ予定だ。
カンモックのところでも、ビエンチャン行きのチケットを扱っているようだったので、それを手配してもらう。他の所よりちょい高めだったが、220,000Kip也。
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By 俺様 • 2007年 タイ・カンボジア・ラオス旅行 • 0