NN(その5) | 俺様について

 

大学に入学し、一人暮らしを始めるために友人たちと生活雑貨を買いに行った。
一通り買い物が終わり、NNが

 「他に何か買うものあったっけ?」

と言うと、

 T:「NN、洗い玉買ったか?」
 NN:「なに? 洗い玉ってなに?」
 T:(手で形を説明しながら)「米とぐ時に入れる玉だよ。 しらないの?」

もちろんそんな物は無いが、まわりもそれに合わす。

 O:「そういえば、洗い玉まだ買ってないな」
 NN:「へー知らなかった。 洗い玉か。 でも何処にあるんだろ?」
 T:「店員に聞いてみれば?」
 NN:「すみません。 洗い玉は何処にありますか?」
 店:「洗い玉ですか? そういう物はこの店には置いてないですね。」

と首を傾げながら店員が答える。 そりゃあ無いだろう。 あるわけない。
そんなやりとりの後、とりあえずその日のの買い物では諦めることに。

そのまま、数週間そんな事があった事を忘れていたある日、

 NN:「なあ、『洗い玉』がいまだに買えないよ。 早く米炊きたいんだけどなぁ。 金物屋とかならあるかな?」

と言い出した。あれからいろいろな店で探していたそうだ。

 T:「NN、あれは嘘だよ。 『洗い玉』なんて物はこの世にないぞ」
 NN:「まじかよ? あれから店員に『米とぐ時に使う洗い玉ありますか?』って手で形を説明しながら聞いちまったよ。」

いろいろな店員を悩ませながら、やっとNNは米を炊くことが出来るようになった。 めでたしめでたし。
NNよいつまでも天使の様な純真な心で生きてくれ。