2004年10月1日(金) フリーでイスタンブール巡り

 

朝起きて、本日のフリーに挑む。

トラム

トラム

カバーブ屋

カバーブ屋

サバ(鯖)サンド

サバ(鯖)サンド

Nとあらかじめ目を付けていた観光ポイントへ、そつなく回る。
トラム(路面電車)に乗ったり、フェリーに乗ったり、カドゥキョイにある気球に乗ったり、ガラタ橋付近のサバサンドを食べたりである。
ちなみにフェリーはトルコでは、タクシー(むしろそれよりリーズナブルな)ぐらい利用される庶民の足である。 我らも乗ったのだが、1人100万トルコリラ(100円チョット)らしいのだが、他の場所に違う値段が書いてあったりするし、100万では何か安すぎる気もするのである。
なんか基本料金が100万で他に何か別料金がかかるのかも良く解らないので、「多めに出して相手が出す釣りを受け取り作戦」を決行した所、あとで確認したら見事にぼったぐられてしまっており悔しい。
結局、やっぱり1人100万でよい事が判明し、2人で200万なのだが700万取られていた。 くそう、作戦失敗。

あと、サバサンドはガラタ橋付近で沢山店があるという話だったが、必死に探してやっと1件みつけた。 あとで聞いたところ、煙で汚染されるとの事で、最近サバサンド屋は禁止になったらしいのである。 1件見つかってよかった。

その後、市場へ向かう。
イスタンブールには2つ市場がある。 1つはエジプシャンバザール、もうひとつはグランドバザールである。 前者は現地の人も買い物に使う様なお店であり、後者は完全に旅行者向けの店である。
俺も色々両方のバザールで物を比べてみたのだが、やっぱりグランドバザールは小綺麗で品揃えも多いのだが異様に高い。 物が良いから高いのではなく、単に外人向けで高い値段が付いている模様である。

あと、グランドバザールでは完全なボッタグリの店も有った。
値段を聞いたら「5」だと答えるので、5つ買おうと250万トルコリラ(各地で見たが絶対この程度の値段)を出したら、「2500万トルコリラだ!」と怒り出して、すごんだりしてきた店があった。
先に述べたように、トルコはインフレでお金の0の数が多い。 これはまっとうな店でもそうなのだが、5と言われたら、こっちで桁の判断をしなくて成らない事が多い。
(更に”万”じゃない、もう一つメジャーに使われる単位があって、紛らわしかった覚えがあるのだが失念)
そんで悪い店では、これを悪用してインネン付けてきたりするようだ。

ちなみにこの店では、「要らない」と言うと、「幾らなら買うんだ!」とか言って来たので、「250万」と言うと、「じゃあ2300万にしてやる」とか、すさまじく話にならない程度の割引をしてきたりしてモメた。
そのうち、何も知らない相手の仲間が『何々?どうしたの?』って感じで登場し、俺が手に持っている物をみて「250万だな。」と本当の事を言ってしまい、

「お前! 本当のこと言うなよ! もう少しだったのに!」
「え?あ、ごめーん」

と言った感じで仲間同士で揉めだしたので、それに乗じて去ることにした。 結局後でエジプシャンバザールの方で同じ物を買ったが、やっぱり250万だった。

なお、今日まで、トルコ各地で土産物の価格を眺めてきたのだが、物によって価格が驚くほど統一されていた。 もちろん各地特産の物は比べようがないのだが、トルコと言う国の土産的な何処でも扱っているような物は、観光地だろうが、こういうバザールであろうが、街の露天商だろうがほぼ同じ価格である。 そして、その為か値引きもしてくれなかった。 逆にボッタグられそうになった事もない。

でも、このグランドバザールだけは別だ。 ここではハナからお金持ち相手で、「払えるだけ払わず」的スタンスが多い模様。 もちろん、力ずくで払わせる訳でなく、相手が良しとした値段で売られる訳だが、初期設定が高く設定されており、交渉次第で値引きも可能だが、値引かれても実は高いと言う事が多いのである。
グランドバザールで売っている物は、近くのエジプシャンバザールでも大体売っているので、グランドバザールで買い物する人の気持ちがわからぬのだが。

イェニ・ジャーミィ

イェニ・ジャーミィ

トルコの阿部寛

トルコの阿部寛

グランドバザールを出ると夕方になっていた。
ここからはNの提案で完全に別行動を取ることにする。 集合はホテルに8時である。

それにしてもNは、いよいよもって弱っている。 あと弱パンチ一発でダウンする位のエネルギー残量である。 意識も朦朧としていて、俺との会話も完全に噛み合わぬぐらいなのだが、一人にして大丈夫か不安であるな。

とりあえず、Nと別れたイェニ・ジャーミイで焼きトウモロコシを食いながら休憩。
あとは、またエジプシャンバザールに行って、ホテルまで帰りながら色々店を物色する位なので、特に急ぐこともない。
なにかイベントが発生しないかと、のんびり喰っていると、阿部寛似のトルコ人青年に話しかけられた。

彼はここで友達と待ち合わせしているらしい。 そのうち、彼の友人も続々と集まり始めた。
その中では、阿部寛だけ英語を喋れる様であり、そのレベルは俺の英語力より上である。 なんとか努力して、彼を仲介して皆と会話をして楽しむ。

話をして解ったが、トルコの紹介本では、「トルコ人は日本人を特に好いている」と言うような事が書いてある事が多かったが、トルコでは(少なくともこの青年達は)特に日本人を特別に大好きという訳では無いようである。
日本とトルコという国は、明治時代のエルトゥール号遭難事件を始め、日本人イラク脱出の件等、お互い持ちつ持たれつの、親しい関係であるが、それは国と国との間であり、国民にとっては日本はアジアの方の国というレベルでしか認識されていないのである。
もちろん、日本を嫌っている訳ではなく、みんな「日本人好き」と答えるのだが、中国、韓国、マレーシア当たりがごっちゃまぜに成っている。 当然、ジャッキーチェン、ジェットリーも日本人(と言うかそのアジアの辺りの一括りと言う認識)だと思っている人が多い。 ここらへんはインド人もエジプト人も一緒なのだ。

ちょっと前までは、特に日本人観光客が多かったので、そっち系の旅行者は、ほぼ日本人と思って間違い無かったようだが、最近は日本の外務省がイラク戦争の関係でトルコを危険地域に指定したため、日本人激減。 そして、最近は、韓国、中国の旅行者が増え事もあって、こう言った認識になってしまっているようだ。

彼らの仲間が10人ぐらい集まった時点でお別れとなった。 俺もNとの8時の待ち合わせがなければついて行きたい所だが仕方なし。

ガラタ橋。ジョーよ。ガラタ橋を逆に渡ろうじゃねぇか。

ガラタ橋。
ジョーよ。ガラタ橋を逆に渡ろうじゃねぇか。

陽気なロクム屋のおじさん

陽気なロクム屋のおじさん

その後は、一人でエジプシャンバザールを彷徨う。 そして満足行ったところで、ホテルに向かいながら夜のガラタ橋を眺めたり、店を物色したりする。

トルコにはロクムというお菓子があって、お手頃なのでお土産に買おうと店に入ったところ、その店主が俺に興味津々で話しかけてきた。
ちなみにトルコでは、一般人は英語をあまり喋れない。 数字の1から10迄も解って貰えない位であり、この店主のおじさんもそうである。 ここの他の店員も一人残らず片言の英語も喋れないのだが、それでも全員巻き込んで俺とコンタクトをとってきた。

一応、ムスタファさんに、基本のトルコ語を習っていたが、会話が出来るほどではないので、99%の純度のジェスチャーでコンタクトをとる。 どっちもパントマイムをしているようであり、通じているんだかどうなんだが、解らない会話を続ける。
ちなみに、ここでもやはりジャッキーチェンの名前は出てきた。 ジャッキーはアジア圏の代表であるな。
肩組んで写真を撮ったりもした。 エジプトの時のように、どれだけ現地の人と仲良しな写真を撮れるか勝負があったら、また俺の勝ちだったな。

こうしているのも楽しいのだが、時刻も8時に近づきNがホテルで待っているので、帰ろうとするのだが、おじさんは俺を開放してくれず、なんとかお別れしてホテルに着くと、8時15分に成っていた。ちょっと遅刻である。

Nは俺を見ると、「何をしていたんだよ!」と、怒り出す。
どうやら、俺が8時になっても帰ってこないで、何かトラブルに巻き込まれたと思い、フロントの人や、ムスタファさんに連絡を取ったりしていたらしい。 トルコに来てから一番頑張って行動したそうな。 Nの残りエネルギーを使わせてしまったかもしれぬ。

つか、遅れたのは悪かったが、たかだか15分でそんなに騒がなくても。 待ち合わせ場所は、自分の泊まっているホテルなんだし、トルコの治安はそんなに危なっかしい国ではないと思うのだが。
大体、エジプト旅行の時も各人で自由行動をしたが、待ち合わせ場所はそこら辺の広場(最終日なので宿がなかったから)であり、そのうえNとTは二人して30分ぐらい遅れて来たんだが。 しかもツアーじゃないから連絡する人もいないし、どっちの心配要素が上だと思っているのだろうか。 まぁ、俺はそれでも心配してなかったけど。

その後は、Nと晩飯を食いに出かける。
Nはガイドブックを見ていたら、トルコアイスを食べれる店を見つけたらしく、デザートにその店に行ってみる。
で、実際食べてみたのだが、全然伸びない。 なんか、その従来のトルコアイスを、美味しく仕上げて改良された物らしく、俺達の期待したトルコアイスでは無かった。 また期待した分残念に思ったのだが、Nはなぜかこれで満足したらしい。 不思議な男だ。

その後は、何やらNの見たかった映画が上映しているらしく、Nはそこにより、俺はそのままホテルに帰り、本日のフリータイム終了である。