4月 11 2013
2013年04月11日(木) バナウェ(2) イフガオ族祭り タムアン村 ポイタン村 | フィリピン旅行(16)
バナウェの街の中心には広場の様なところがあり、昼過ぎにはイフガオ族の祭りは開始していたようだ。
綱引き、相撲、あとアジアで見かけるボーリング的な競技をを行なっている。
民族のお祭りというと、自然に囲まれた場所で、夜なんかは火を囲んでその周りを(無形文化遺産的な)踊るとかそういったものを期待してしまった。しかし、このあたりの住民の交流の場的なものであった。日本の、相鉄ローゼンの夏祭り的なものを想像すれば間違いなかろう。宮川大輔もこないレベルだ。
・屋台も祭だからどういうわけではなく、いつもの屋台が出回っている。
祭りのそばにはツイーリスト・インフォメーションがある。ちょっと情報を得ようと入った所、担当のアンディがグイグイくるのでタジタジである。
午前の観光等の話をすると、「バンでの案内であれば価格は適正であは有るが、1人だとそこまで高くなるというのは事前に説明があってしかるべきだ!」、と怒るアンディ。なにより怒っているのが、「君も一番最初にツーリスト・インフォメーションに来るべきだ!ちゃんと適正価格で紹介・手配してあげられるのに!」と、語尾に!をつけながら、何度も言われた。
とりあえず今後の観光としては、BATADのライステラスと滝へが見どころなのでどうか?とのことだ。しかしそれでも、ガイドPhp1200+ト ライシクルPhp900と結構な値段だ。もうライステラスはココらへんで目一杯見たのであまり気が乗らないので、あとで考えよう。
他には、タム・アン村やポイタンの村という村が近いし、ガイドもいらない。今日の午後の残りにすすめられ、行って見ることにした。
ちなみに、イフガオ族の祭りは「今やっているような感じで、あまり見てもつまらない。」とアンディも言うのでもういいや。
町の裏から近くの棚田を歩くと、タムアン村には直ぐにたどり着いた。
ただ、見どころとしては特にない。昔ながらの小さい村で、チョットしたおみやげを扱っていると言うレベル。町の人も気さくで話しかけてくるけど、特におみやげを押し売りしてくる事はないのだけど、村で立ち尽くすのみですることがないので、次なるポイタン村へ向かうことにした。
しかし、ポインタン村へは、行き先順路を示すものが全くなく、非常に悩ましい。
道と言いえば棚田のあぜ道が全て道である。せめて道がなくなれば間違いが分かるのだがそれもない。どんどん深みにハマっていく様な感覚で、何度も戻ろうかと思ってしまった。
こんな道でも現地の人とは数人すれ違う。その都度、「ハロー。ポインタン行くの?」と向こうから話しかけてくれて、道(ていうか方向)を教えてもらう事に勇気づけられ、何とかたどり着いた。
「2回は大きく方向を間違った。」と思ったのだが、幸い全て正しかったようだ。そんなに思い違いするぐらい、このポイタン行きルートは難しい。アンディがガイド不要と言っていたが、初心者にはおすすめできないレベルだ。
ポイタン村は、タムアン以上に普通の村だな。決して拒否されるわけではないが、おみやげを売ってるわけでもないからか、俺を見ると「こんな所に何しに来たの?」感が皆から漂う。確かに俺も何しに来たのか分からない。
ポイタン村からは急斜面の道を登り大通りに出る。この急斜面を毎日登り降りしてたら健康になれるな。
そのまま大通りを歩き、バナウェの町の中心に向かう。アンディが橋があるとかなんとか言ってたので探しながら歩くとそれらしい橋を発見。
鉄製ではあるが足元が結構危なっかしい作りな上、今雨が降りだして滑りやすく結構なスリルを味わえる橋だった。
1時間ほどのトレッキングとなったが結構疲れた。
なんといってもポイタン村までの道の不安に苛まされたのが大きい。あみだくじを「自由に進んで良い。何処に着くかも勝手だ。」と言われている様なものである。まぁ、時間的に余裕があったので山を超えてどこかに出てしまっても良いかとも思っていたが。
あとで、GPSで移動の軌跡を見ると、見事にほぼ一直線にポイタン村に向かっている。我ながらアッパレである。
町の中央のお祭りの方は、まだ続いてるんだか、終わった余韻なんだか、わかない会場と観客のアンニュイ感が漂っていた。
部屋に戻ったりまた見に出たりしてみたが、やっぱりよくわからないな。宿の門限が21時頃のようなので、お祭りもそこまではやらないのかもしれない。って、祭りはともかく、宿の門限が21時ってはえーな。
夕食は宿のレストランで。
このレストランの外は棚田を眺めることができる。タムアン村の方を向いているので、まさに今日俺が歩きはじめたあたりだな。
ただ、日が暮れると真っ暗で棚田なんだか何なんだか分からない。とりあえず日暮れ後にあの辺りにいたら、本人はマジ遭難レベルの恐怖であろうな。
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4月 11 2013
2013年04月11日(木) バナウェ(2) 世界遺産コルディレラの棚田群 | フィリピン旅行(17)
バナウェ。
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バナウェは、ルソン島中央のコルディレラ山脈の中央に位置するイフガオ州の街。
ここは世界遺産にも登録されている、2000年前にイフガオ族により作られた『コルディレラの棚田群』で知られる。
棚田群は「天国への階段」、「世界の8番目の不思議」ともいわれているが、近年の後継者不足のため、世界危機遺産にも登録されている。
ジョージに一部屋貸してもらったが、グウグウ遅くまで寝てるわけにも行かないと思い、朝早く起床。
明るくなった窓の外を眺めると、まさに棚田群が目の前に広がっていた。この家は小高い丘の上に有って眺めやすい。朝もやの中、意表をついて目にした棚田は神秘的にうつった。
山が南斗水鳥拳で細切れにされたようだな。
棚田群の全体の規模が分からないが、なんかここでバナウェに来た目的を、ほぼ達成してしまったような気がする。
ジョージの家族の朝飯に参加させてもらう。
しばらく、ジョージの姪と遊んだ後、昨日車を停めた場所(目の前だが)に向かう。ここはビューポイントの一つとされていて、軽く一望出来て見やすい。
この辺りの山の斜面という斜面は全て棚田になっている。
この辺りだけでなくこれが山の上の方や、隣の村村まで広がっているようで、ものすごい規模である。
今日はまずは宿を取ったのち、改めて観光予定だが、ジョージがこのままジョージのガイドで観光しないか?と打診してきた。
ちなみに、バナウェも観光地としてこの辺り一体で各所の観光辺りの値段が定価でがめられている。むしろ他所よりかなり細かく取り決められていて、しっかりパウチされた価格表を見せてくれた。
観光の行き先毎に値段は変わるが、ガイド料+乗り物料。さらに乗り物によっても値段が変わる。一つはトライシクル(バイクのサイドカー)。もう一つは、バン(ここではジープと呼ばれている)によるものだ。当然バンの方は値段が跳ね上がるが、大人数で雇えば一人あたりはかなりリーズナブルとなる。
ジョージの使うのりものは、例のバナウェまで乗って来たバンであり、一人だとかなり高いので断る。しかし、ジョージは「一人だと高く付くのは分かるので、値引きするよ。あとガイド料もおまけだ。」と言ってくる。昨晩面倒になったことだし、そのままお願いする事にした。
行き先は、ビューポイント2つと、ミュージアムあたりをチョイスしてもらう。地図を見ると、一つ一つがエライ遠いな。それぞれ料金が掛かるわけだ。
まずはなにより宿の確保。
ピープルズ・ロッジ&レストランという宿を2泊抑える。そして、明後日のマニラ行きのバスは予約が必要になりそうなのでそちらも抑え、心置きなく観光を開始した。
ビューポイントに向かってバンを走らせているが、何やら民族衣装を見かける。しかも若い人が着てるのが意外に思える。
・久保田利伸
ジョージに聞くと、今日はたまたまイフガオ族のお祭りらしい。感覚的には日本人が夏祭りに浴衣着る感覚であり、老人も含め普段はみんな洋服というか、適当な服を着ているようだ。
とりあえず、地元のお祭りも楽しめそうであり、バナウェ訪問はタイミングが良かったかもしれない。
バンは山道をグネグネ走る。この一帯にはビューポイントと名付けられた見晴らしが良い場所が幾つかあり、そのうちの一番メジャーな所に向かっているのだが、ところどころ見晴らせる所では停車して、眺めてを繰り返しながらのんびり向かう。
棚田はもういたるところにある。ガイドブックによると、棚田を端から端まで平に伸ばすと、地球を半周する長さになるらしい。つか、この『棚田を平らに伸ばす』って、どういう意味か全くわからないのだが、とにかく凄い面積だという事は、その文章からも伝わってくる。
なによりこの辺りを見回せば、『斜面があったら棚田あり』、という感じであり、「そんな所に棚田作るぐらいなら、平地にならした方がいいのでは?」と思わなくもんないのだが、とにかく山の全てが棚田。見どころもが何処ってことはなく、何処から見ても棚田だらけであった。
多分場所によるが、棚田の中を散歩も許されている。
今は稲が青々としているが、収穫期にはまた違った景観が楽しめるそうだ。「その者、金色の野に降り立つべし。」と、ナウシカごっこをするなら収穫期だと思う。
・棚田での農作業は、ほぼ手作業によって行われている。若者の農業離れはイフガオ族も同様だ。棚田ゆえに、農耕機等が使いづらくて手作業という事もあるのだろう。
・現在フィリピンは選挙中でいたるところにポスターが貼られている。…って、眺めていたら見たこと有る人発見。おお、これは昨日お世話になったピーターではないか。彼は出馬中だったのか。
ビューポイントを回る途中に、博物館にも訪れる。管理人はジョージの妹だった。
違うビューポイントでも棚田観光。
ビューポイント2つと、ミュージアムを一通り回って、一旦観光は終了。街に戻ると昼を少し回った時間。
観光のガイド料はいくらかというと、php3600。…うむぅ、予想より結構高い。最初のはなしの時の、「おまけする。」という言葉を期待しすぎてしまった。高いとはいえ、ミュージアムとかその他細かい所辺りは加算されておらず、ガイド料もサービス(ジョージが正規のガイドか不明だけど)であり、値段はたしかに格安である。でも、それはバンでの価格としてであり、トライシクルでまわればPhp2000弱といったところである。最初の話の時のおまけや考慮するってのに、かってに「トライシクル並にしてくれる。」と考えたり、ちゃんと確認しなかったこちらの落ち度でも有る。
という事で、その値で支払うことにしたが、漠然と予定していた予算をこえてしまったな。そもそも、正規の値段でもバナウェは高いものなぁ。
駆け足だが、これでバナウェの見どころはクリアしてしまっており、ジョージが「明日は日帰りでサガタがオススメだ。」との事だ。それもいいかもしれんのだけど、値段を聞くとPhp5000のバン価格であり(そもそもサガタは遠いので、バスかバンでの移動になる)、やっぱり一人だと高すぎる。残念だがお断りしよう。サガタにも行ってみたかったのだけども。
ジョージとはこれでお別れして、宿にもどり、バナウェに来るときに買った、BUKOパイを食べる。
なんかあのバスの乗客が全員数枚づつ買って帰るほどの名物のようだ。確かに美味いな。
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By 俺様 • 2013年 フィリピン旅行日記 • 0