3月 1 1998
Tの英語の実力(その1) | 俺様について
Tは英語が高校の頃から得意で、明治大学に入ってからも通信教育だとかもやり、英語は趣味みたいなもので得意だといっていた。
それに引き替え、俺様は模擬テストで偏差値20台をマークしてしまうぐらい不得手だった。
英語の他には、Tも俺も大学の第二外国語で中国語を習っていたが、そんなに使えるレベルのものでもない。しかし、ホテルなどでは英語が通じるので、Tがいれば大丈夫ということで結構安心していた。
中国についたのは夜で、あらかじめ予約していたホテルで一泊。翌朝の朝食をホテルのレストランでとることになった。
席に着いて待っていると、ウェイトレスの人が来て
「Tea or Coffee?」
と聞いてきた。
そのくらいなら俺様でもわかるが、一応やりとりはTが英語で担当ということになっていたので、黙ってTが答えるのを待っていると、
「Yes!!」
とTが力強く答えた。
『おいおい、会話になってないぞ』
と、すぐ思ったが、そこは英語の偏差値が低い悲しさ、『そういう風に答えるものなのかもしれない』とも思ってしまう。
しかし、チラッとウェイトレスを見ると、
『は?こいつは何を言ってるんだ?』
というような顔をしていたので、
「こ、コーヒープリーズ」
と俺様はおずおずと答えた。ウェイトレスは頷いた。
「おれも」
と遅れてTも答えてた。それも、日本語で。ウェイトレスはそれでも頷いていた。
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3月 1 1998
Tの英語の実力(その2) | 俺様について
ツアーではないので飛び込みで宿泊予約。
最近はちょっといいホテルだと日本語スタッフを置いているところも珍しくなく、どうやらこのホテルも日本語が使えるフロントの人がいた。
フロントの人は、
「何日宿泊ですか?」
と聞いてきた。
日本語なので俺様でもわかるが、一応今回はTの担当ということになっていたので、黙ってTが答えるのを待っていると、う~んと悩んでいる。 悩むまでもなく2日とあらかじめ決めていたのでどうしたのだろうか?
「なんにちですか?」
再びたずねられる。 また、う~むと悩み出すT。
「2日だろ」
と小声でTに言うと、「そうだけど」と俺様に答え、フロントの人に向かって
T :「ワンスモア スピーク スローリー」
フロント:「なーんーにーちーでーすーかー?」
T :「う~む、わからん。」
ここまで来て、Tが相手が英語を喋っていると思い込み、日本語が理解できていない事に気づく。
フロントの人も困ってしまっているので、
「おい、日本語で何日泊まるか聞いているぞ」
と俺様が教えてやると、「ん?おうそうだったのか」と言い、
「ツーデイズ!」
と答えるT。 そこはもう日本語でいいだろ。
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