3月 1 1998
NN(その4) | 俺様について
NNにみんなで頼み事をした。 結構重要な頼み事で、それ次第でその他の事の成功にかかってくる。
頼られる事はNNもまんざらでもない様子で、
「ふっふっふ。 事の成功は、俺の”へそ下三寸”って訳だな」
と言った。
俺様はすぐに
『それを言うなら”胸一つ”のだろ。 へそ下三寸は”丹田”だ。 気功でもする気かよ』
と思ったが、ここでNNの機嫌を損ねてはいけないし、
『まあ、”丹田に力を込めて”と言う言葉もあるからな』
と思い、黙っていた。
周りの連中も
『なんか言葉が違うが、何と言い間違えているのかわからん』
と言った表情で、
「お、おお。 成功はお前の”へそ下三寸”にかかっているよ」
「”へそ下三寸”次第だ」
等と話を合わせている姿が悲しかった。
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3月 1 1998
NN(その5) | 俺様について
大学に入学し、一人暮らしを始めるために友人たちと生活雑貨を買いに行った。
一通り買い物が終わり、NNが
「他に何か買うものあったっけ?」
と言うと、
T:「NN、洗い玉買ったか?」
NN:「なに? 洗い玉ってなに?」
T:(手で形を説明しながら)「米とぐ時に入れる玉だよ。 しらないの?」
もちろんそんな物は無いが、まわりもそれに合わす。
O:「そういえば、洗い玉まだ買ってないな」
NN:「へー知らなかった。 洗い玉か。 でも何処にあるんだろ?」
T:「店員に聞いてみれば?」
NN:「すみません。 洗い玉は何処にありますか?」
店:「洗い玉ですか? そういう物はこの店には置いてないですね。」
と首を傾げながら店員が答える。 そりゃあ無いだろう。 あるわけない。
そんなやりとりの後、とりあえずその日のの買い物では諦めることに。
そのまま、数週間そんな事があった事を忘れていたある日、
NN:「なあ、『洗い玉』がいまだに買えないよ。 早く米炊きたいんだけどなぁ。 金物屋とかならあるかな?」
と言い出した。あれからいろいろな店で探していたそうだ。
T:「NN、あれは嘘だよ。 『洗い玉』なんて物はこの世にないぞ」
NN:「まじかよ? あれから店員に『米とぐ時に使う洗い玉ありますか?』って手で形を説明しながら聞いちまったよ。」
いろいろな店員を悩ませながら、やっとNNは米を炊くことが出来るようになった。 めでたしめでたし。
NNよいつまでも天使の様な純真な心で生きてくれ。
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